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「東京パークガーデンアワード@夢の島公園」でガーデン制作に挑む! 5人のガーデンデザイナーの庭づくりにかける思い

「東京パークガーデンアワード@夢の島公園」でガーデン制作に挑む! 5人のガーデンデザイナーの庭づくりにかける思い

都立夢の島公園(東京都江東区)にて現在開催中の「第4回 東京パークガーデンアワード」。今回も、個性あふれる気鋭のガーデンデザイナー5人が選出され、2025年12月、それぞれの思いを込めたガーデンが制作されました。今回は、彼らのコンテストガーデンに対するこだわりや、植物に携わる仕事への思いについて伺いました。

コンテストガーデンA
花の巡り、風と大地の詩

松田 恵

松田 恵

(東京都)

広告代理店、生命保険会社勤務を経て、9年間の専業主婦期間中に地域の緑化活動に関心を持つ。2015年よりマンション内の緑化クラブやボランティアサークルでガーデニング活動を開始。翌2016年、恵泉女子大学公開講座「ガーデナー入門実践編」修了。以降、公共空間での植栽管理や講座助手として活動を続け、自然と共生する都市の緑のあり方を探求している。

Q1. 東京パークガーデンアワード(TPGA)に参加した理由

私はマンション住まいで、自分のお庭を持っていません。自分の好きにデザインした庭をつくってみたくて、TPGAに挑戦し始めました。
また、公園という誰でも集える公共の場に、ガーデンという憩いの空間を生み出すことにも強く惹かれました。植物があるだけで、人が立ち止まり、会話が生まれ、心がふっとやわらぐ——そんな場を自分の手で形にしてみたいと思いました。
TPGAは、その思いを実際のデザインとして表現できる貴重な機会だと感じ、参加を決めました。

尊敬するガーデン@服部牧場

Q2. 植物に携わる仕事に就くようになった理由

雹(ひょう)被害をきっかけに、マンションの仲間が始めた地域のゴミ拾い活動が、ガーデニングに触れる最初の一歩でした。活動の途中で気づいた、枯れていたツツジの代わりに、イベントで余った花を植えて世話をするようになったことが、植物との関わりを深めるきっかけとなりました。

ちょうどその頃、マンションで緑化クラブを立ち上げ、植栽管理日に一緒に作業するようになりました。そこで出会ったガーデナーさんが、植物との向き合い方を丁寧に教えてくださり、植物の世界に強く惹かれていきました。

「もっといろんな植物を知りたいなら」と庭仕事の現場を紹介していただいたことが大きな転機となり、植物に携わる仕事を始める決心につながりました。

マンション植栽@モンヴィラージュ仙川

Q3. 仕事に向き合う時のこだわり

「その時の自分の120%を、誠実に」。
これは、仕事に向き合ううえで大切にしている姿勢です。

仕事は自分ひとりでは成り立たないからこそ、どんな場面でも誠実でありたいと思っています。また、100%では現状維持のまま。自分に無理のない範囲で120%を目指して取り組むことで、ほんの少しの気遣いや挑戦が自分を成長させ、やがて自信にもつながっていくと感じています。

植栽デザインの管理をしているガーデン@あいかわ公園

Q4. 制作したガーデンで表していること、見てほしいポイン

風に応えるしなやかさと、根を張る力強さが共存し、自然との共鳴を体感できる場を目指しました。自然はたくましく、偉大です。できることは、植物を適切に選び、適切に見守ること。
東京湾に面した海岸沿いの波形2本(@1.2m×10m)のロングボーダーガーデンという条件のもと、耐乾性・塩耐性・耐暑性のある植物を自分なりに選びました。花壇全体に統一感を持たせつつ、単調にならないよう品種構成や配置に工夫を重ね、歩きながら変化を楽しめるようにしています。通年を通して自然に美しいガーデンであるよう細やかに整えていきますので、四季それぞれの表情を感じてください。

植栽工事@夢の島公園コンテストガーデン

Q5. 長年の趣味、もしくは今夢中になっていること

ガーデニングです。仕事と趣味の境目はほとんどなく、空いた時間があればライフワークにしている地域のボランティア花壇や、住んでいるマンション植栽の見守りをしています。

担当しているガーデンの管理計画を立てたり、植栽を考えたりする時間も、悩ましさと楽しさが同居する大切なひとときです。また、気になるテーマの講演に参加したり、興味をひかれたガーデンを訪れたりと、日々の中で自然と植物に触れる時間を楽しんでいます。

ライフワーク「せんがわ緑化部」@仙川なかよし公園

コンテストガーデンB
潮風に揺れるプレイフルガーデン
-Playful Garden Swaying in the Coastal Breeze- 

MOTe. (モト) 茂木大樹

MOTe. (モト) 茂木大樹

(東京都)

早稲田大学理工学術院建築学専攻卒業。在学中、< lang="EN-US">École nationale supérieure d</>’< lang="EN-US">architecture de Grenoble</>(フランス< lang="EN-US">)</>留学。卒業後は、東日本大震災被災地・福島県にて、< lang="EN-US">NPO</>や大学研究施設で復興に関わる調査研究と実践に携った後、建築設計・造園事務所で実務を経験。現在は、建築・インテリア・ランドスケープを横断的に扱うデザイン事務所< lang="EN-US">MOTe. </>を運営し、企業や個人、建築設計者と協働して、建築やランドスケープの企画・設計・意匠監修業務に携わっている。用途や規模を問わず、建築、内装から外構植栽、マテリアルまでを一体的に捉えた空間デザインを行っている。

Q1. 東京パークガーデンアワード(TPGA)に参加した理由

庭は、誰かの意図によって始まりながら、ほどなく人の手を離れ、環境や時間の無意識に委ねられていくものだと思います。設計された秩序の内外から、予期しない振る舞いや関係性、余白が静かなざわめきとして立ち上がってくる。そのずれやノイズとの応答を、私たちは愛おしく感じるのではないでしょうか。TPGAは、庭を完成形として閉じるのではなく、育ち、使われ、変わっていく時間そのものに立ち会える場だと感じました。意識と自然のあいだに生じる揺らぎを、つぶさに愛で観察し、これからの空間づくりの糧にしたいと考え、参加しました。

Q2. 植物に携わる仕事に就くようになった理由

建築と緑を等価に扱う設計事務所で実務を積みました。植物の扱いが空間の完成度を大きく左右する一方で、自身の理解が十分でないと感じる場面に何度も直面しました。そこで自宅の空地を試験庭とし、植え付けや剪定、季節ごとの変化を観察しながら、植物の性質や管理の感覚を体で学びました。教科書には載っていない経験や、図面だけでは捉えきれない草木の振る舞いに触れることで、建築と植栽を切り分けずに捉える視点が少しずつ育まれました。こうした実感を重ねる中で、自然や風景づくりへの愛着が深まり、それを生業にしたいと考えるようになりました。

Q3. 仕事に向き合う時のこだわり

フォトジェニックな景色を作ることよりも、その空間や環境が課題解決のツールとして機能しているかを常に意識しています。施設や企業の理念、持ち主の考え方が空間として無理なく表れていること、周辺環境や建築と関係を結ぶことで、場の社会性や利用価値が高まり、結果として集客や売上など経済的な側面にもつながる場所づくりであることを重視しています。多様な使われ方を受け止める余地を備えることが、人の愛着を育み、建築や庭の持続性を支える一つの生存戦略になると考えています。

Q4. 制作したガーデンで表していること、見てほしいポイン

単体として完結する庭ではなく、周辺環境と関係を結ぶことで、公園全体に小さな発展や気づきを生む場所をイメージしました。島のシグニチャーであるユーカリ樹林を主役とする前景構成に、回遊ステップや草木による見え隠れを重ね、園内に不足がちな遊具的な体験性やヒューマンスケールの空間性を補完。熱帯・亜熱帯植生や豪州庭園との調和に配慮した樹種で園内の一施設として風景の連なりを意識しました。眺望の制約となりがちな前面ベンチや照明ポールも、視点場や景色のリズム要素として読み替え、人の行為で意味が広がる場所となることを意図しています。

Q5. 長年の趣味、もしくは今夢中になっていること

学生時代の恩師の教えをきっかけに、訪れた建築や風景、植物、そして日常の中の何気ない場面をスケッチするようにしています。趣味のドローイングではありますが、アイデアの記録という側面もあり、環境やものごとの成り立ち、そこに込められた考え方を観察することで、自分なりの小さな発見につながることもあります。スケッチブックは設計検討のスクラップ帳も兼ねており、描き留めた気づきやフィードバックをもとに考えをチューニングできる点も、意外と重宝しています。

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