ガラスのドームが目を引く
緑のシャワーを浴びに「夢の島熱帯植物館」に行こう!

コンテストガーデンの隣のエリアに見えるのは、キラキラと陽の光に反射する大きなガラスのドーム。ここは、約1,000種類もの熱帯植物がひしめく「夢の島熱帯植物館」です。宿根草とはひと味もふた味も異なる、熱帯植物の世界。力強く葉を広げる植物の生命力と甘く漂う花の香りで、驚くほどリラックスできます。ガーデン観賞を楽しんだあとは、ゆっくりと館内をめぐりながら、トロピカルムードに浸るのがおすすめです。

ここは、隣接する「新江東清掃工場」の余熱を利用して熱帯植物を生育している、東京都運営の熱帯植物館。年間を通じて気温20℃、湿度60%に保たれており、広さ約1,500㎡、高さ約28mの空間に、熱帯雨林の世界が再現されています。なかでも印象的なのは、最初のドームに設けられた大きな滝。絶え間なく流れ落ちる水音が、訪れた人を出迎えてくれます。

テーマが異なる3つのドームで
熱帯雨林の世界を楽しもう
Aドーム 水辺の植物のエリア

滝と池のまわりには、熱帯性スイレンをはじめ、水辺に生育する植物が数多く見られます。滝の下をくぐるように設けられた通路では、マイナスイオンをたっぷり体感。通路の脇には、あでやかなラン類が彩りを添え、足元から視線の先まで、南国らしい風景が広がります。

気根を伸ばすマングローブなどが植えられた池のほとりでは、サガリバナが白い花を下げています。「ぽとりぽとりと落ちる花が水面を一面に覆うさまが幻想的」と、その姿に魅了される人も多い人気の植物です。おもな開花期は7月頃ですが、ここでは開花に適した温度が保たれているため、長期間花を咲かせています。

このエリアの植物で圧巻の姿を見せているのは、ドームの一角で勢いよくズドンと伸びる、巨大なゾウタケ(象竹)。世界一大きな竹として知られ、そのスケール感は、見上げると思わず足が止まるほど。
Bドーム 実がなる植物のエリア
南国の果物を集めたエリアです。バナナやカカオ、マンゴー、パイナップル、ゴレンシなど、さまざまな植物がユニークな果実を実らせています。果実のつき方も植物ごとに個性豊か。枝先につくものもあれば、幹に直接実をつけるものもあり、その違いを間近に観察できます。植物の前には、果実の紹介や展示も設けられているため、子どもから大人まで、楽しく学ぶことができます。




Cドーム 小笠原諸島のエリア

東京都・小笠原諸島の植物を集めたエリアで、希少な固有種も観察することができます。ユニークな気根を伸ばすタコノキや、大きな葉を広げるタビビトノキなど、迫力のある樹木が数多く植えられており、没入感満点。小笠原諸島の雰囲気を、肌で感じ取れる空間です。




温室ドームの熱帯エリアを出た先にある「食虫植物温室」と、オースラリアの植物が集まる「オーストラリア庭園」も必見です。熱帯植物とは大きく趣が異なり、生育環境によって植物の姿がここまで変わるのかと、その奥深さをあらためて実感させてくれます。
【オーストラリア庭園】

【食虫温室】

植物の展示のほかにも、日本の自然を紹介する貴重なアーカイブ映像を上映する「映像ホール」や、ワークショップやコンサートが開催される「イベントホール」、ユニークな切り口で植物について学べる「企画展示室」など、楽しい企画が目白押し。一年を通して心地よい温度に保たれているため、ぜひ季節ごとに訪れて、その時々の魅力を味わってみてください。
「第4回 東京パークガーデンアワード」夢の島公園でスタート【1月の様子】
Information 夢の島熱帯植物館
住所:東京都江東区夢の島2-1-2
入場料:大人250円,65歳以上120円,中学生100円(小学生以下、都内在住・在学の中学生は無料)
開館時間:9:30~17:00(入館は16:00まで)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)*12月29日~1月3日は年末年始休館
https://www.yumenoshima.jp/botanicalhall

第4回 東京パークガーデンアワード
https://www.tokyo-park.or.jp/special/kadan/yumenoshima/
事務局:東京都公園協会
Credit 写真&文 / 井上園子 - ライター/エディター -いのうえ・そのこ/ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。ガーデニング以外の他分野のPR等にも携わる。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
撮影 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
