葉姿に惚れる。アロイド系観葉植物の世界|プロが選ぶ注目の品種15選

葉姿に惚れる。アロイド系観葉植物の世界|プロが選ぶ注目の品種15選

アロイド系四天王

アロイド系の中でも、特に観葉植物としての人気と存在感を誇るのが「四天王」と呼べる代表種たち。
ここではその魅力を一つずつ紹介します。

モンステラ

モンステラの代表的品種「モンステラ・デリシオーサ」
写真は代表的品種の「モンステラ・デリシオーサ」
  • 属:モンステラ属(Monstera)
  • 主な原産地:中南米の熱帯雨林

モンステラは、大きな葉に深い切れ込みや穴が入るユニークな姿で知られ、昨今では観葉植物のアイコン的存在にもなっている品種です。
ラテン語の“Monstrum(怪物・驚異)”を語源に持ち、その名のとおり一度見たら忘れられないインパクトを放ちます。

自生地では熱帯雨林の地表面に広く分布し、気根を伸ばして樹木に登りながら成長します。
そのため室内栽培でも支柱を立てて登らせたり、大鉢でダイナミックに仕立てたりと、多様な楽しみ方ができます。

葉の形は成長段階によって大きく変化し、若い株では切れ込みがなく丸みのある葉ですが、成長とともに特徴的な深い切れ込みや穴が現れます。
この変化も人気の理由のひとつで、観葉植物ビギナーからマニアまで幅広く支持されています。

ガディンツキー・プランツの斑入りモンステラ
写真は「モンステラ・タイコンステレーション」

また、上の写真のような斑(ふ)入りのモンステラは希少価値が高く、コレクターズアイテムとしても注目の的。
斑とは、突然変異などによって葉緑素(クロロフィル)が部分的に失われ、緑以外の色が現れる現象。
近年は斑入りモンステラもインテリアグリーンのトレンドとして定番化しており、カフェやショップの装飾にも多用されています。

フィロデンドロン

ガディンツキー・プランツのフィロデンドロン・ビレッタエ
写真は「フィロデンドロン・ビレッタエ」
  • 属:フィロデンドロン属(Philodendron)
  • 主な原産地:中南米の熱帯雨林

モンステラが観葉植物のアイコンなら、フィロデンドロンはアロイド系のアイコン的存在。
品種ごとの葉のバリエーションの豊富さが人気で、ハート形の可愛いらしい小葉を持つツル性の種類から、切れ込みの深い大型葉を持つ種類など、900を超える品種が存在します。

名前の由来はギリシャ語の「philo(愛する)」と「dendron(木)」で、「木を愛する植物」という意味。
自生地ではほかの樹木に絡みついて成長する着生植物のため、その生態が名前に反映されています。

比較的丈夫で育てやすく、初心者にもおすすめできる一方、品種によってはデリケートで管理に工夫が必要なものも。
この多様性こそがフィロデンドロン最大の魅力といえるでしょう。

アロカシア

ガディンツキー・プランツのアロカシア・シルバードラゴン
写真は「アロカシア・シルバードラゴン」
  • 属:アロカシア属(Alocasia)
  • 主な原産地:熱帯アジア

アロカシアは、大きなハート形の葉や、矢じり状に鋭く伸びる葉など、種によって多彩なフォルムを見せてくれます。
葉脈が白く浮き立つ種類や、黒に近い深緑とビロード質の葉を持つ種類などがあり、その独特な存在感からインテリアの主役にもなる植物として人気を集めています。

代表種のひとつであるクワズイモ(Alocasia odora)は日本でも古くから親しまれており、観葉植物の定番として、一般家庭のみならずカフェやショップの装飾にも多用されています。

アンスリウム

ガディンツキー・プランツのアンスリウム・ベイチー
写真は「アンスリウム・ベイチー」
  • 属:アンスリウム属(Anthurium)
  • 主な原産地:中南米(コロンビア、エクアドルなど)

アンスリウムは、光沢のあるハート型の葉と鮮やかな仏炎苞で知られるアロイド系植物です。
赤や白、ピンクの花に見える部分は仏炎苞で、中心に立つ黄色い肉穂花序が本来の花にあたります。
その独特で華やかな姿から「フラミンゴフラワー」とも呼ばれ、切り花としても世界的に流通しています。

野生のアンスリウムの花の写真
野生のアンスリウムの花。 Photo courtesy of Tim Gilbert/Florida State University

近年はマグニフィカムやクリスタリナムなど、葉そのものを楽しむ「フォリッジアンスリウム」も人気で、インテリアグリーンの中でも高級感を演出する存在として注目を集めています。
アンスリウムは、観葉植物の中でも「花と葉の両方を楽しめる二刀流の存在」として人気を不動のものにしています。

ガディンツキー・プランツ関さんが語る、アロイド系の魅力 

ガディンツキー・プランツで出会う、アロイド系

アロイド系は千円台の手頃な苗から数十万円の希少品種まで幅広いのが特徴。
関さん曰く「ガディンツキー・プランツのモットーは“植物の入り口”。」
初心者でも手に取りやすい価格のものを中心に販売しています。

もちろん、育てていくうちに挑戦したくなる上級者向け品種も豊富にご用意。
初心者からコレクターまで誰もが楽しめるラインナップが魅力です。

「アロイドは生きているアート」〜関さんが惚れた理由〜

僕がアロイド系に惚れたのは、何より葉の美しさと形の多様性。
アンスリウムやフィロデンドロンの葉って、まるで“生きているアート”のようです。
それに、強い日差しを必要としないから育てやすいんですよ。

仕立ての楽しみ方もいろいろあって、ハンギングしたり、ビカクシダみたいに着生させて板付にしたり、モスポールに気根を絡ませて登らせたりと、本当に自由に育てられるんです。

ガディンツキー・プランツで販売しているモスポール仕立てのモンステラ
モンステラの気根を出す性質を利用した「モスポール栽培」。この穴の空いた支柱に土を詰め込むことで気根がそこに根を張り、支柱を掴むことで自生地のようにどんどん上に伸びていく。

ただ、湿度管理など栽培にコツが必要なので、どちらかというと園芸中級以上の人が楽しんでいる印象ですが、僕的には初心者の方も大歓迎!
最初のうちは栽培環境を整えたり、日常の管理でいろいろ試行錯誤することがあると思いますが、観葉植物を1つ2つ育てた経験さえあれば、チャレンジし甲斐のある植物だと思います。

当店のお客様は多肉植物を育てている方も多いですが、部屋のインテリアをブラッシュアップするには、多肉よりもアロイド系のほうが優れていると感じます。
モンステラなんかは、空間をリッチにするインテリアグリーンとしてすっかり市民権を得ていますし。

品種によって楽しみ方はさまざまで、中には部屋がまるで植物園の熱帯館になっちゃう方もいると聞きます。
それだけ没頭しちゃうくらい、葉の美しさに魅了されてしまうんですよ。

ガディンツキー・プランツのアロイド系はリーズナブル

また、アロイド系は熱帯魚や爬虫類を飼育している部屋との相性も抜群なんです。

この生きたアートを、ぜひ体験してほしいですね。
間違いなく魅了されるはずです!

関さんのフェイバリット・アロイド

店での取扱いや所有の有無に関係なく、関さんが好きなアロイド系をあげてもらいました。

アンスリウム・ミシェル(Anthurium ‘Michelle®’)

green.jamjamさん宅のアンスリウム・ミシェル
写真提供:

圧倒的な葉の美しさに息を呑む、アンスリウム・ミシェル。
米国のハイブリタイザー(交配家)ドク・ブロック氏が作出した交配種なんですが、2022年フロリダ州タンパで開催されたTPIEショー(熱帯植物国際博覧会)で「ベスト新開花植物」を受賞した誉れ高い品種で、流通も少ない希少種です。
3号ポットサイズでも平気で3〜6万円しちゃいますが、いつかは当店でも扱ってみたいですね。

斑入りモンステラ・ホワイトモンスター(Monstera deliciosa ‘White Monster’)

SPICE STUDIOS DAIKANYAMAを訪れるアーティストも注目のモンステラ・ホワイトモンスター
撮影協力:SPICE STUDIOS DAIKANYAMA

斑入りモンステラも素晴らしい!
斑が入ってくれば、それだけ繊細な管理が求められますが、やっぱり白斑が広範囲にバランスよく出た株に出会うと、ドキッとします。

葉ごとに違う表情が出るのも魅力ですね。  
希少性が高く、斑の入り方、樹形など、全体的にバランスのとれたよい株となると価格も普通のモンステラの2倍以上しますが、それだけに出会えたらラッキー。
育てる喜びが大きい特別なモンステラです。

アロカシア・ヴェノム(Alocasia ‘Venom’)

tiki_and_plants_氏所有のアロカシア・ヴェノム
写真提供:

かなり特徴的な葉が美しいアロカシア・ヴェノムは、まだ日本ではほとんど流通していない幻の品種。
韓国のアロイド系専門の育種家、が、同国で発見された変異種をもとに品種改良を行い、2022年に市場デビューしたハイブリッド種です。

氏によると、葉の形がMARVELのヴィランキャラクター「」の笑った口に似ているから命名したとのこと。
ヴェノムは、だいたい4万円以上する高嶺の花ですが、店で仕入れてみたいというよりは、個人的に栽培してみたいという欲求のほうが強いですね。

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