◆消えないモヤモヤはリングで晴らしたい
三迫貴志:確かに後味は悪いですが、次に試合が決まれば、ファンもお客さんも一番期待する「決着戦」になります。恨みじゃないですけど、ドラマが生まれたことで「今度こそ白黒つけてやる」という盛り上がりはあると思います。寺地拳四朗:試合で倒してチャラにするしかない。どこでやるにせよ、次は絶対に逃がさないという気持ちでリングに上がるつもりです。
◆ボートレーサーを夢見ていた時代が

三迫貴志:今から30年ほど前ですかね。私がアメリカのジムに通っていた頃に、拳四朗のお父さん(元東洋太平洋ライトヘビー級王者・寺地永氏)と一緒に練習していた時期があったんです。その縁もあってがデビューした頃から知っていました。「必ず世界王者になる逸材だ」と確信して、東京での興行に出てもらうようになりました。2017年のWBC世界ライトフライ級タイトルマッチで、王者ガニガン・ロペスに挑む世界タイトルに初挑戦を前に、お父さんから「練習環境を整えてほしい」と依頼があり、本格的にマネジメントを引き受けることになりました。
ーーこれまでのお話から察するに、かなり現実的な動機から競技を始められた印象があります。ボクシングを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
寺地拳四朗:実は僕、体が小さい方が有利で稼げるから、ボートレーサーになりたかったんですよ。ただ、なかなか受からなくて。 そうしたら「プロボクサーになって日本ランク5位くらいに入れば、競艇学校への特別推薦がもらえるらしい」という話を聞いて。「とりあえずプロを目指すか」くらいの軽い気持ちで始めました。でも、日本5位まで行ったら「じゃあ日本チャンピオンなりたいな」、日本王者になったら「世界行けるかな」と……気づいたら世界王者になっていました。

