金融機関の新戦略 ネット証券と地銀の連携強化
地域差を「成長余地」と捉え、ネット証券と地方銀行が連携して地方の顧客獲得に乗り出す動きが活発化しています。SBI証券は地方銀行10行以上と共同店舗「SBIマネープラザ」を展開し、対面でのコンサルティングを強化しています。楽天証券はみずほ銀行と提携し、地方に支店網を持つメガバンクのネットワークを活用して企業の福利厚生を通じた積立投資の普及を図っています。
地方銀行側も人口減少下での顧客繋ぎ止め策としてNISAに本腰を入れ始めています。北海道の北洋銀行ではNISA利用者が普通預金の残高も増やす傾向があることに着目し、預かり資産全体を増やす手段としてNISAを推進しています。
2027年「こどもNISA」創設で次世代の資産形成を促進
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今後のNISA制度の展望として最も注目されるのが、2027年から開始予定の「こどもNISA(仮称)」です。政府の2026年度税制改正大綱に盛り込まれたこの新制度は、18歳未満を対象に「つみたて投資枠」を開放するものです。年間投資枠は60万円(総額600万円)で、親や祖父母が拠出した資金を運用し、子どもが12歳以上になった段階で「教育資金」などに限って引き出しが可能になります。
これまでの「ジュニアNISA」は18歳までの払い出し制限が厳しく、使い勝手に課題がありましたが、新制度では中学・高校・大学などの教育費が必要になるタイミングで柔軟に活用できる点が特徴です。大学費用などが高騰する中、インフレ負けしない教育資金作りとして、若年層ファミリーにとって重要な選択肢となるでしょう。また、祖父母から孫への資産移転の受け皿としても機能するため、高齢層が保有する預貯金を現役世代や将来世代の投資へと還流させる効果も期待されます。