ピスタチオ好き必食! チーズとバジルがクリーミーな、パリのピスタチオサンド。

ピスタチオ好き必食! チーズとバジルがクリーミーな、パリのピスタチオサンド。

サンドイッチをこよなく愛するパリ在住の文筆家、川村明子さん。『&Premium』本誌の連載「パリのサンドイッチ調査隊」では、パリ中のサンドイッチを紹介しています。
ここでは、本誌で語り切れなかった連載のこぼれ話をお届け。No60となる今回は、本誌No147に登場した『ペッツォパーネ』で惜しくも紹介できなかったサンドイッチの話を。

緻密なスケッチは川村さん直筆(毎回お店からも大好評だそうです)。今回の主役はみんな大好き、ピスタチオのようです。

いきなりだけれど、ナッツをよく食べる。

まず、小腹が空いたらそのままつまむし、チーズのお供にすることも多い。自家製グラノーラにはアーモンドとヘーゼルナッツを決まって加え、秋冬の野菜で作るポタージュには、食べる間際にくるみの殻を割って、生のまま散らしたりもする。そして、オイルも好んで使う。秋になると、アルプスに近い地域のくるみ農家が、収穫したばかりのくるみと、搾りたてのオイルを持って近所のマルシェにやって来るので、毎年それを買っている。

私は、ピーナッツオイルも好きで、特に、マヨネーズを作るのがお気に入りだ。

ピーナッツバターも欠かさない。無糖で、ピーナッツ100%のただペースト状にしただけのものを選ぶ。ペーストは、アーモンドとピスタチオもほぼ常備している。ピスタチオは、殻を外しながら食べるのも本当は大好きなのだけれど、ナッツの中でも高価だから、たまにご褒美気分で奮発するにとどめている。ペーストも、他のナッツに比べたら、うんと小さい瓶で売られている。自然と、掬うスプーンも小さなものになって、ここぞというタイミングで大切にいただく。
ジェラートやゴーフルに挟まれたクリーム、デザートのソースにピスタチオが使われていたならば、頼まずにはいられない。味もだけれど、色も好きなのだ。だもんだから、サンドイッチ店のメニューに"ピスタチオ"の文字を見つけて、惹かれないわけがない。おまけに、材料の一つではなく、サンドイッチの名前として掲げられていたら、もう一択だ。

まずは、本誌で紹介した『ペッツォパーネ』のコッパ(豚の生ハム)サンドを。コッパの塩気と、こってりとろんと甘いハチミツ、ほくっと香る栗が織りなすハーモニー。これもまたクセになるおいしさです。

チャバタを使ったイタリアンサンドの店『ペッツォパーネ』に初めて行ったのは8月の終わり。メニューには7つのサンドイッチが書かれていた。「ポルペッタ」「ピスタッチオ」「ピークァンテ」「カーチョ・エ・ペペ」「ブレザオーラ」「タルトゥーフォ」「ヴェジェ」。いちばん上のポルペッタがおそらく看板商品なのだろうと思いながらも、やっぱり最初にピスタチオを食べてみたかった。だいたい、ピスタチオサンドなんて、初めて見た。これがまた、ピスタチオづくしで、ピスタチオペーストにピスタチオ入りのモルタデッラ(イタリア発祥のソーセージ)、そしてピスタチオ丸ごと、とある。それらと一緒にストラッチャテッラ(チーズ)とバジルを挟んだものらしい。クリーミーで、同時にフレッシュで、ピスタチオのコクがあって……。味を想像しながら注文した。

ピスタチオペーストがチャバタの切り口の上下に塗られていて、食べているうちにどんどん口の中がクリーミーなピスタチオの風味に引き込まれていく。ストラッチャテッラ(チーズ)はミルクのコクを印象付けながらも、油っぽさを綺麗に取り去っていく感じがした。それでか、後味にくどさがない。
このときは、テイクアウトをして家で食べたのだが、秋が深まってから再訪して、今度はイートインにした。店から家まではメトロで40分ほどかかるのに、帰り着いた時点でまだ温かく十分においしかったから、店で熱々を頬張ったら、どんなだろうと思ったのだ。

配信元: & Premium.jp

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