相続登記の漏れを防ぐ「所有不動産記録証明制度(全国名寄帳)」…利用方法と留意点【司法書士が解説】

相続登記の漏れを防ぐ「所有不動産記録証明制度(全国名寄帳)」…利用方法と留意点【司法書士が解説】

所有不動産記録証明制度の手続きの流れは「3ステップ」

所有不動産記録証明制度の流れは、「①請求 → ②検索 → ③交付」という3段階です。

①請求できる人・請求方法 

請求できるのは、次の人です。

●所有権の登記名義人(個人・法人)

●その相続人その他の一般承継人

●上記から委任を受けた代理人

請求は、全国すべての法務局・地方法務局で、次のいずれでも可能です。制度開始当初は、交付まで2週間程度かかる場合があるとされています。

●窓口

●郵送

●オンライン

②検索の仕様(重要ポイント) 

検索は、請求書に記載された条件をもとに、登記官がシステム上で行います。検索の基本ルールは下記の2つです。

●氏名(名称)の前方一致

●住所の市区町村または末尾5文字の一致

また、異体字については、文字を縮退させて検索する仕組みが用意されていますが、すべての異体字が網羅されるわけではありません。

 【家族が知っておくべき点】 

この制度は万能ではありません。検索条件が正確でなければ、不動産が抽出されない可能性があります。過去の住所や氏名を把握していないと、「実際には所有しているのに、証明書に出てこない」ということも起こり得ます。

③交付 

検索結果をもとに、所有不動産記録証明書が作成・交付されます。該当不動産がない場合でも、「該当なし」という証明が交付され、手数料は返還されません。

必要書類と注意点

請求には、立場ごとに必要書類が異なります。

●本人の場合:印鑑証明書(期限なし)または本人確認書類

●相続人の場合:これに加えて、相続関係を証する書類

●代理人の場合:委任状(実印押印・印鑑証明書添付)

重要な注意点としては次のものがあります。

●委任状・印鑑証明書は原本還付されない

●オンライン請求は、必要書類もすべて電子提供が必要

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