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手軽にできる苔(コケ)栽培! 癒やしの“苔植物”の基礎知識と枯らさない管理術

手軽にできる苔(コケ)栽培! 癒やしの“苔植物”の基礎知識と枯らさない管理術

苔が持つ驚くべき効果とは?

苔
Lillac/Shutterstock.com

苔は空気中から水分や栄養分を吸収することができ、さらに苔の細胞壁が金属を蓄積することから、抗菌・消臭効果があるとされています。

また数々の研究や実験から、苔を見ていることでストレス解消や癒やしの効果が得られるといわれています。苔のもつ独自の芳香に土の香りが混ざると、よりその効果が増し、さながら静かな森の中にいるかのようなリラックスした心理状態になることが期待できます。

さらに、苔は水分を吸収するだけでなく、蒸散することもできます。そのため大気の湿度や温度を調整することが可能であり、吸収した二酸化炭素を蓄積したまま泥炭層を構築するので、環境保護にもつながるといわれています。園芸用土として使われるピートモスは、苔が堆積したピート(泥炭)が原料ですが、近年は長年にわたって二酸化炭素を蓄積している泥炭をみだりに掘り起こして活用することに対する批判も巻き起こっています。

苔の活用方法とは?

苔玉
sei.N/Shutterstock.com

苔といえば、まず挙げられるのは苔玉です。土を丸く固めて周りに苔を張って仕立てた苔玉を鑑賞して楽しみます。この際、置き場所は風通しのよい棚の上などにして、しっかりと外気を吸わせましょう。

また透明なガラス容器の中に入れて独特の世界を表現できるテラリウムも、インテリアとして生かすことができて人気です。苔を主体とした独特の雰囲気を醸し出すことができ、気軽に世話を楽しめるので、おすすめの活用法です。

さらに、盆栽の株元に敷くと土がむき出しにならず、苔のグリーンで一気に雰囲気を変えることもできます。美観だけではなく、保湿や土の流出を防ぐといった効果もあり、こちらも人気の活用方法です。

苔庭のつくり方

苔
Vera Larina/Shutterstock.com

苔庭は、苔を中心にして設えられた庭のことです。小さな坪庭や、石を組み合わせて作る日本庭園など、さまざまなバリエーションがあります。苔庭を作る際は、日当たりなど庭の環境に合う苔を選びましょう。日当たりのよい庭であれば、スナゴケやギンゴケなど、半日陰の庭にはオオスギゴケ、ヒノキゴケ、ムチゴケなどがおすすめです。

育てる場所は、水はけが良く、風通しの良い場所を選びましょう。下準備として、除草後に砂利や水はけの良い土を敷き、その上に苔を配置し、上から薄く土をかけておきます。苔が定着するまでは、毎日水やりを行い、環境になじんできたら徐々に水やりの頻度を減らしていきましょう。

苔が枯れる原因は?

苔は丈夫で初心者でも育てやすい植物ですが、育てている場所や管理方法によって、茶色く変色するなど、枯れてしまうこともあります。ここでは苔が枯れる主な原因をご紹介します。

日照不足

苔テラリウム
Makivka_photo/Shutterstock.com

苔は、日当たりの悪い場所を好むというイメージを持たれているかもしれませんが、植物である以上、光合成ができなければ枯れてしまいます。種類によって好む日当たりは異なりますが、室内で育てている場合は、日光が当たる場所に置くか、照明を利用して光合成を行うための適度な光を確保しましょう。

蒸れ

苔は自然環境への適応力は高いものの、急激な環境変化には適応できない場合があります。また、蒸れにも弱い植物です。とくに、真夏の日差しの下での水やりなどは、人為的に作られる急激な環境変化であり、蒸れの原因にもなります。苔を弱らせてしまうため、注意が必要です。

水分過多

コケ
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苔は多湿を好むというイメージがありますが、実は乾燥に強い植物です。乾燥すると、茶色く縮れた状態になるため、枯れているように見えるかもしれません。しかし、この状態は枯れているわけではなく、乾燥から身を守っているだけなので、水をやると緑色に戻ります。むしろ、水のやりすぎは傷んで枯れてしまう可能性があるので注意しましょう。

気温低下

苔は寒さに強く、日本の苔の多くは氷点下でも生存可能です。ただし、気温が低下すると生育が鈍り、5℃以下になるとほとんどの苔は成長を停止します。茶色くなって、枯れたように見えますが、春になると新芽を出して綺麗な緑色に戻ります。一年中、緑色を楽しみたい場合は、室内に移して温度管理をすると良いでしょう。

乾燥

前述したように、苔は乾燥に強いため、こまめに水やりを行う必要はありません。よく晴れた日や風の強い日は苔が縮れているように見えることがありますが、水やりを行うとすぐに元に戻ります。水やりを行う際は、蒸れないようにするために日没まで待ってから行うようにしましょう。

苔を採取する際の注意

苔は街中や公園など至る所に生えているため、気軽に採取できるように思われがちですが、自宅に生えているもの以外は、他の植物と同様に無断で採取することはできません。採取する際は、自治体や土地の所有者などに許可を得てから行いましょう。散歩の途中などで観察して見守るのも楽しい接し方です。

「難しそう」を「楽しい」へ。気負わずに始める苔ライフ

苔栽培
saori580/Shutterstock.com

「肥料のやりすぎは厳禁」「茶色くなっても水で戻る」など、苔の特性を知れば、栽培は決して難しいものではありません。むしろ、過保護にしすぎず、自然に近い環境を維持することが成功の秘訣です。

庭の片隅からデスクの上のテラリウム、散歩の途中で自生しているコケを見つけて観察するなど、場所を選ばずに楽しめるのも苔の大きな魅力です。まずは気に入った一株から、気負わずに苔のある暮らしを始めてみましょう。その小さな緑が、日々の生活に潤いをもたらしてくれるはずです。

Credit 文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!

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