
◆過去2度の準決勝敗退に共通する「打線の分断」という悪夢
侍ジャパンは過去5大会中3大会で優勝しているが、優勝を逃した2大会を振り返ると、ある共通点にいきあたる。どちらもアメリカ本土での準決勝だったが、ともに投手戦の末、打線がつながりを欠き惜敗を喫していた。第3回大会の準決勝は、プエルトリコとの対戦だった。山本浩二監督の下、第1ラウンドでキューバに敗れ、2勝1敗で2位通過。第2ラウンドは3連勝を飾ったが、初戦の台湾戦は1点ビハインドで最終回を迎える薄氷の勝利だった。
そして迎えた準決勝は、アメリカへの長距離移動や時差などもあって難しい調整を強いられた。さらに相手のプエルトリコは第2ラウンドの敗者復活戦でアメリカに競り勝ち勢いもあった。
プエルトリコ戦の先発マウンドを託されたのは前田健太。5回1失点の力投を見せたが、2番手の能見篤史が7回に痛恨の2ランを被弾し、土俵際に追い詰められた。それでも8回、侍ジャパンは上位打線に3連打が生まれようやく初得点。打線に火が付きかかったが、追い上げムードの1死一二塁の場面で一塁走者だけがスタートを切ると痛恨の走塁ミスが出てしまった。
◆井端監督自身も経験した“つながらない打線”の現実
このときの二塁走者が他でもない井端監督である。その試合に2番指名打者で出場し、2安打1打点の孤軍奮闘の働きを見せたが、6番以降の下位打線が振るわず11打数無安打。勝負どころの走塁ミスも痛かったが、最大の敗因は“つながりを欠いた打線”だったといえるだろう。そしてその4年後の第4回大会でも、侍ジャパンは同じ過ちを犯してしまう。小久保裕紀監督の下、2大会ぶりの優勝を目指し、無傷の6連勝で決勝ラウンド進出を決めた。
ところがアメリカと激突した準決勝で再び悪夢に襲われる。それまでの6試合で合計46得点を挙げた侍ジャパン打線がつながらない。得点は6回に菊池涼介が放ったソロ本塁打のみで、散発4安打。投手陣は強力アメリカ打線を6安打2失点に抑えたものの、1-2で2大会連続の準決勝敗退となった。
これまで3度優勝している侍ジャパンだが、決勝進出を逃した2試合は奇しくも同じパターンによる敗戦。今大会も1次ラウンドを勝ち抜くのはまず間違いないが、アメリカに移動後の準々決勝ラウンド以降で真価が問われることになる。

