
2024年4月1日に施行された相続登記の義務化に伴い、被相続人の所有不動産を正確に把握できない相続人が登記漏れを生じる事例が問題となっていた。こうした課題を解決するため、2026年2月2日より「所有不動産記録証明制度」が運用されている。本制度は法務局が全国の登記簿を横断的に検索し、特定の名義人が所有する不動産を一覧化した証明書を発行するものであり、相続登記の手続き負担を軽減し、登記漏れを防ぐ手段として期待されている。※本連載は、THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班が担当する。
従来の登記制度の課題
これまで不動産登記は土地や建物ごとに管理されており、特定の人物が全国でどの不動産を所有しているかを把握することは容易ではなかった。
そのため、相続人は相続登記を行う際、被相続人の所有不動産をすべて正確に把握することが難しく、登記が行われないまま放置される事例が存在した。
所有不動産記録証明制度とは
所有不動産記録証明制度は、法務局に請求することで登記名義人(個人・法人)が所有する全国の不動産を一覧化した証明書を取得できる制度だ。
従来の登記事項証明書は土地や建物ごとに個別に発行され、地番や家屋番号を事前に把握する必要があったが、この制度では名義人の氏名や住所のみで全国の登記簿を横断的に検索し、情報を名寄せして一覧化することが可能であるという。そのため、不動産のリスト化にかかる手間を軽減できる。
