妊娠リスクにどう備える?20代向け妊娠保険の判断軸と知りたいこと

妊娠するとホルモンバランスの変化による体調不良や、無事に出産できるのかという不安が、誰しも少なからず積み重なっていくものです。体調面はもちろんのこと、出産費用や万一の医療費など、経済的な負担についても現実的な心配事として気になる方は多いのではないでしょうか。

本記事では、帝王切開や切迫早産、妊娠高血圧症候群など、入院・手術が必要となるケースに備える手段のひとつ「妊娠保険」について見ていきます。

出産にかかるお金、どこまで公的制度でカバーできる?

出産にかかるお金 【画像出典元】「stock.adobe.com/Alena」

現在、公的な支援制度として原則50万円の出産育児一時金が支給されています。厚生労働省の資料(「医療保険制度における出産に対する支援の強化について」)によると、正常分娩における出産費用の全国平均は令和6年度時点で52.0万円とされており、出産育児一時金は出産費用の大半がカバーされる点においてありがたい制度と言えるでしょう。

とはいえ、正常分娩は健康保険の適用外であることから、病院・クリニックごとに価格設定が異なり、地域や施設によっては出産費用が平均を大きく上回るケースも見られます。出産費用自体が年々上昇傾向にある点も、今後の不安材料のひとつです。

加えて、妊娠高血圧症候群、重度のつわりなどの合併症、帝王切開や吸引分娩などの異常分娩となった場合には、想定外の医療費が発生する可能性もあります。

出産前後はベビー用品の準備など何かと出費が重なる時期でもあります。出産時に医療機関でどのくらい自己負担が生じるか家計への影響が気になるところです。

こうした状況を背景に、出産費用を全国一律で統一することや、実費を公的に保障する仕組みについても議論が進められていますが、現時点では制度として確立していません。そのため、公的なサポートでカバーしきれない部分については、自分自身で備えておく必要があるのが現状です。

預貯金だけでの備えに不安がある場合は、妊娠・出産時の医療リスクに備える手段として、妊娠保険を活用する選択肢も考えられるでしょう。

妊娠保険の基本Q&A

妊娠保険の疑問 【画像出典元】「stock.adobe.com/metamorworks」

Q1.妊娠保険とはどんな保険? 

妊娠保険とは、妊娠や出産にともなう医療リスクに備える保険です。保険会社によって商品名は異なり、「妊娠保険」「出産保険」「ママとこどもの1000daysほけん」など、分かりやすい名称が用いられています。これらは、妊娠中や出産時に医療的な対応が必要になった場合の保障を備えた保険です。

なお、正常分娩は病気やケガとはみなされないため、公的な健康保険や民間の医療保険の給付対象には原則として含まれません。

一方で、医師の判断により治療や入院、手術が必要とされる妊娠中の合併症や異常分娩が発生した場合には、健康保険や医療保険の給付対象となることが多く、結果として医療費の負担が軽減されることがあります。

Q2.妊娠保険はいつから入ったほうがいい? 

出産時に備えたい場合は、妊娠前に加入するのがおすすめです。妊娠後でも加入できる保険商品はありますが、妊娠週数や健康状態によっては加入できない、または、妊娠・出産関連の保障が不担保(給付対象外)になるケースもあります。よって、妊娠が分かる前、妊娠を検討し始めた段階で加入しておく方が、保障が手厚くなる可能性があります。

Q3.妊娠保険の保障範囲と掛け金はいくら? 

妊娠保険の主な保障範囲は次のとおりです。
・帝王切開などの異常分娩にともなう入院・手術
・切迫流産・切迫早産・妊娠高血圧症候群などの妊娠中の合併症による入院
・通院や安静加療時の給付金
具体的な保障内容は保険商品によって異なり、中には、出産後の赤ちゃんの病気を保障するタイプもあります。保険料は20代女性の場合、月額1000円~3000円程度がひとつの目安です。

Q4.今、妊娠の予定が無くても入っておくべき? 

考え方は人によって分かれます。早めに加入することでメリットがある一方、注意しておきたい点もあるため、ここでは、メリットとデメリットを見ていきましょう。

【妊娠保険のメリット】
・妊娠前や若い年齢で加入すると、保険料が抑えられる
・将来の妊娠・出産に備えられる
・妊娠以外の医療保障としても活用できる

【妊娠保険のデメリット】
・正常分娩は保障対象外
・妊娠予定が遠い場合は、保険料を払い続けることになる
・公的制度でカバーできる部分もある

妊娠時期がまだ決まっていない場合でも、将来の妊娠リスクも含めて、医療保障を早めに整えたいかどうかという視点で考えると良さそうです。家計状況やライフプランによって、最適な選択は異なります。迷う場合は、保障内容と公的制度を整理した上で検討しましょう。

Q5.妊娠保険以外に検討すべき保険はある? 

一般的な医療保険や、医療保険に女性疾病特約などを付加することで、女性特有の病気に加え、妊娠・出産にともなうリスクに備える方法もあります。

また、出産前に加入できる保険として学資保険が挙げられます。学資保険は、一般的に出生予定日の140日前まで加入可能で、子どもの教育費を計画的に積み立てるものです。積立期間中に、契約者である親が万一死亡した場合には、その後の払い込みが免除される一方で、将来、教育費として保険金を受け取ることができる仕組みです。

他にも生命保険を活用した教育費の準備方法はいくつかあります。NISAなど他の選択肢と比較しながら検討すると良いでしょう。

配信元: mymo

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