3.みらいエコ住宅2026事業で対象となるリフォーム工事
みらいエコ住宅2026事業の対象となるリフォーム工事は、以下の①~⑧に分類されます。工事ごとに設定された補助額の合計が5万円以上にならないと申請できない点には、注意が必要です。
| 区分 | リフォーム工事内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 必須工事 | ①開口部の断熱改修 | ・工事内容に対し補助額が設定される
・1申請あたり合計補助額5万円以上で申請できる ・附帯工事は、必須工事とセットで行うことで補助対象となる |
| ②躯体の断熱改修(外壁、屋根・天井または床) | ||
| ③エコ住宅設備の設置 | ||
| 附帯工事 | ④子育て対応改修 | |
| ⑤防災性向上改修 | ||
| ⑥バリアフリー改修 | ||
| ⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | ||
| ⑧リフォーム瑕疵保険等への加入 |
今回は性能向上が評価されるため、①~③の工事を組み合わせて、改修後の住宅性能を平成11年基準相当または平成28年基準相当に引き上げる必要があります。
なお、先進的窓リノベ2026事業の交付決定を受けていれば①を、給湯省エネ2026事業または賃貸集合給湯省エネ2026事業の交付決定を受けていれば③を行ったものとして取り扱われます。
ただし、ほかの事業を併用する場合でも、みらいエコ住宅2026事業の①~⑧の補助金額の合計が5万円以上でなければなりません。
3-1.①開口部の断熱改修
「開口部の断熱改修」は、窓やドアの断熱性を高めるリフォームです。
住宅の中で最も熱の出入りが大きい開口部を改修することで、冷暖房効率を大きく改善できます。以下の4つの工事が対象となり、改修後の断熱性能やサイズに応じて補助額が設定されます。
| 対象の工事 | 内容 |
|---|---|
| ガラス交換 | 既存のサッシをそのまま使い、ガラスのみを複層ガラスなどに交換する |
| 内窓設置 | ・既存の窓の内側に、新たに窓を新設する ・既存の内窓を交換する ※既存窓から屋内側50cm以内に平行設置するものに限られる |
| 外窓交換 | ・古い窓枠を撤去し、新しい断熱窓に交換する ・新たに窓を設置する |
| ドア交換 | 玄関や勝手口などのドアを、断熱性能の高い新しいドアに交換する |
防犯性や防音性の向上を目的とした窓の交換でも、断熱性能の基準を満たせば補助の対象になります。
3-2.②躯体の断熱改修
「躯体の断熱改修」は、外壁、屋根・天井、床などの躯体に一定量以上の断熱材を入れるリフォームです。家全体を断熱材で包み込むことで、外気温の影響を受けにくい快適な住環境をつくります。改修部分ごとの工事内容は以下のとおりです。
| 改修部分 | 内容 |
|---|---|
| 外壁 | 外壁材の裏側などに断熱材を施工する |
| 屋根・天井 | 屋根や天井裏に断熱材を敷き込む、または吹き付ける |
| 床 | 床下に断熱材を施工する |
改修する部位ごとに、断熱材の最低使用量などの基準が設けられています。
3-3.③エコ住宅設備の設置
「エコ住宅設備の設置」は、省エネ性能の高い住宅設備を設置するリフォームです。以下の対象設備のうち、いずれか1つ以上を設置することで必須工事の要件を満たせます。
| 対象設備 | 基準の概要 |
|---|---|
| 太陽熱利用システム | 集熱器等の性能がJIS規格等に適合するもの |
| 節水型トイレ | 以下のいずれかに該当するもの ・掃除しやすい機能を有するもの ・標準的な節水型トイレ(洗浄水量の基準あり) |
| 高断熱浴槽 | 規定されている「高断熱浴槽」と同等以上の性能を有するもの |
| 高効率給湯器 | 以下のいずれかで所定の省エネ効率を満たすもの ・エコキュート ・エコジョーズ ・エコフィール ・ハイブリッド給湯器 |
| 節湯水栓 | 規定されている「節湯形」の水栓と同等以上の性能を有するもの |
| 蓄電池 | 定置用リチウム蓄電池のうち、一般社団法人環境共創イニシアチブにおいて令和4年度以降に登録・公表されている蓄電システムであること |
| エアコン | (詳細は後日公表予定) |
| 換気設備 | (詳細は後日公表予定) |
手軽に必須要件をクリアできるものの、省エネ基準を満たす必要があります。そのため、開口部の断熱改修と躯体の断熱改修と組み合わせるケースが一般的です。
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3-4.④子育て対応改修
「子育て対応改修」は、家事負担を減らす設備や防犯性・生活騒音に配慮した設備の導入、キッチンの対面化などが対象です。対象の設備や概要を、以下の表にまとめました。
| 区分 | 対象設備・工事 | 基準の概要 |
|---|---|---|
| 家事負担軽減 | ビルトイン食器洗い機 | 電気用品安全法に規定されているもの |
| 掃除しやすいレンジフード | ・電気用品安全法に規定されているもの ・内部の掃除が容易なもの |
|
| ビルトイン自動調理対応コンロ | ・電気用品安全法に規定されているもの ・自動温度調節機能や自動調理機能(炊飯機能等)を有するもの |
|
| 浴室乾燥機 | ・電気用品安全法に規定されているもの ・浴室内の天井または壁に設置され、乾燥・換気機能を持つもの |
|
| 宅配ボックス | 盗難防止機能(施錠等)や防水性などを有するもの | |
| 防犯性向上 | 防犯性の高い窓・ドアへの改修 | 「CPマーク」を取得したもの |
| 生活騒音配慮 | 防音性の高い窓・ドアへの改修 | 一定の遮音性能(T1以上など)を有するもの |
| キッチン対面化 | 対面キッチンへの交換 | 既存キッチンを交換し、リビングを見渡せる対面式に変更 ※移設のみは不可 |
「子育て対応」と記載されていますが、子育て世帯に限らずすべての世帯が対象となります。
3-5.⑤防災性向上改修
「防災性向上改修」は、台風や竜巻などの自然災害時に、飛来物が窓に衝突しても割れにくいガラスへ交換するリフォームです。
安全性が確認された「合わせガラス」や「合わせ複層ガラス」への交換が対象となります。
通常のガラス交換とは異なり、災害対策に特化した項目として設定されているため、シャッターの設置が難しい窓などの強化に適しています。
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3-6.⑥バリアフリー改修
「バリアフリー改修」は、高齢者や子ども、妊婦など、家族全員が安全・快適に暮らせるようにバリアフリー化するリフォームです。対象となる工事は、以下のとおりです。
| 対象工事 | 詳細内容 |
|---|---|
| 手すりの設置 | ・トイレ ・浴室 ・脱衣室 ・廊下 ・玄関 などへの手すりの取付け |
| 段差解消 | ・敷居交換 ・床のかさ上げ ・スロープ設置 などによる段差の解消 |
| 廊下幅等の拡張 | 車椅子で移動しやすいよう、通路や出入口の幅を広げる工事 |
| 衝撃緩和畳の設置 | 転倒時の衝撃を和らげる畳床への交換または新設 |
手すり1本の設置から対象となりますが、ほかの工事と合算で5万円以上を満たさなければ本事業を活用できない点には注意してください。
3-7.⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
「空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置」は、居住空間の空気環境を改善するため、特定の機能を持ったエアコンを設置する工事です。
リビングや寝室など、家族が長時間過ごす部屋の空気をきれいに保ちたい場合に有効なリフォームです。
対象となるのは、公的な試験機関等で効果が確認された「空気清浄機能」または「換気機能」を有するエアコンです。一般的な省エネエアコンとは基準が異なるため、注意しましょう。
3-8.⑧リフォーム瑕疵保険等への加入
「リフォーム瑕疵保険等への加入」は、リフォーム工事後に欠陥(瑕疵)が見つかった場合に備え、検査と保証が受けられる保険へ加入するものです。
| 対象 | 補助金額 |
|---|---|
| リフォーム瑕疵保険 | 8,400円 |
| 大規模修繕工事瑕疵保険 |
保険に加入することで第三者による現場検査が行われるため、施工品質の確保にもつながります。
4.みらいエコ住宅2026事業を活用するリフォームの流れ
みらいエコ住宅2026事業を活用するリフォームは、以下の手順で進めていきます。
リフォーム会社を探す
工事請負契約・共同事業実施規約を締結する
リフォーム工事に着手する
工事完了後にリフォーム会社が交付申請を行う
リフォーム会社に交付された補助金を受け取る
順番に見ていきましょう。
4-1.【1】リフォーム会社を探す
まずは、リフォーム会社を探しましょう。住んでいる地域が施工エリアに含まれており、希望するリフォームが得意な会社がよいでしょう。
ホームページなどで施工事例を確認することで、どのようなリフォームを主軸としているかを把握しやすくなります。
なお、みらいエコ住宅2026事業の事務局に「事業者登録」を行っているリフォーム会社に依頼することが大切です。
未登録のリフォーム会社に依頼すると補助金を申請できないため、見積もり依頼や契約の前に登録状況を確認しましょう。登録事業者の情報は、事務局のホームページなどで公開される予定です。
希望するリフォームが得意で補助金申請が可能なリフォーム会社を自力で探すのは、手間がかかるものです。そんなときは、見積もり一括サイトを活用することで、リフォーム会社を選ぶ手間が省けます。
4-2.【2】工事請負契約・共同事業実施規約を締結する
提案内容や見積もりに納得できたら、リフォーム会社と工事請負契約を締結します。
その際、補助金の利用に関する合意事項(還元の方法など)を定めた「共同事業実施規約」への署名・捺印も必要になります。
なお、補助金の受け取り方法は、基本的に以下の2種類です。
工事代金の最終支払いから差し引く
後日現金で振り込んでもらう
トラブルを防ぐためにも、どちらの方法にするか契約時に明確にしておきましょう。
4-3.【3】リフォーム工事に着手する
契約締結後、いよいよリフォーム工事がはじまります。2025年11月28日以降に着手した工事が、補助金の対象となります。
本事業は予算がなくなり次第終了となりますが、着工後に交付申請の予約を行うことで、予算を一定期間確保できます。駆け込み需要が増える時期は、予約制度を活用しておくと安心です。
<交付申請の予約について>着工後にリフォーム会社を通じて予約申請が可能
予約受付期間は2026年3月下旬(予定)~予算上限に達するまで(遅くとも2026年11月30日まで)
4-4.【4】工事完了後にリフォーム会社が交付申請を行う
リフォーム工事がすべて完了し、引き渡しを受けたあとに、リフォーム会社が正式な「交付申請」を行います。申請手続きは事業者が代行するため、施主側は本人確認書類の提出など、求められた手続きのみ進めましょう。
ほかの補助金(先進的窓リノベ・給湯省エネ・賃貸集合給湯省エネ)と併用する場合も、基本的にこのタイミングでまとめて申請(ワンストップ対応)します。
<交付申請受付期間>2026年3月下旬(予定)~予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)
4-5.【5】リフォーム会社に交付された補助金を受け取る
審査を経て交付決定されると、リフォーム会社の口座に補助金が振り込まれます。その後は契約時に取り決めた方法に従って、工事代金から差し引かれるか、現金として振り込まれる形で還元されます。

