採精の経緯や方法についても詳しく説明
ゴーゴが麻酔で動かない間に採精を行った理由については、JAZA生物多様性委員会のホッキョクグマ計画推進会議では、国内のホッキョクグマの種保存のため「人工繁殖技術の確立および配偶子の保存が極めて重要」と位置付けていると説明。今回もそのため、移動のための麻酔実施に併せて、採精も行うことにしたという。
なお、「麻酔の導入等で時間を要した場合には採精を行わない」と事前に決めていたとした。
採精は、「カテーテル法(尿道にカテーテルを挿入し、毛細管現象により精液を採取する方法)」で実施したという。ゴーゴを輸送箱に入れる一連の作業の中で、「不動化(編注:麻酔が効いて動かなくなること)が得られている時間内において可能な回数で行った」とした。
また、ゴーゴは21歳と若くはなかったが、年齢について、「一般に年齢を重ねるほど、移動や環境変化に伴う負担やリスクが高まる傾向」と認識しつつ、年齢のみをもって移動の可否が決定できるわけではなく、健康状態や移動の必要性などを含め、「総合的に検討し判断」したとした。
ゴーゴの死因については、「麻酔に関連した死亡であることは確認しておりますが、詳細についてはなお確認と検証を進めている段階」と報告した。
ゴーゴは「メスに対しても優しい」「非常に人気も高かった」
13日にJ-CASTニュースの取材に応じたよこはま動物園の副園長は、ゴーゴの死について、「お叱り」や激励の声合わせて30件以上の電話があったと明かした。
麻酔や採精については、動物への負担の低い一般的な方法を取っており、「何か問題があったとは我々の方では考えていない」とした。
また、2月8日は全国的に雪が降り、交通への影響も出た。Xではこれを指摘する声もあったが、問題なく輸送を実施できるよう、「受け入れ先や輸送業者とルートを複数考えるなど調整をし、対応を検討していた」と説明した。
副園長はゴーゴについて、「うち(よこはま動物園)で繁殖も成功させてくれて、子どもも順調に育てて、メスに対しても優しい個体でした。あと、おもちゃで遊ぶのも大好きで、非常に人気も高かったです」と振り返る。
動物好きにとっては有名なホッキョクグマだったといい、「そういうこともあって、たくさんのご意見をいただいている状況になっているのかなと思います」とコメントした。
よこはま動物園の発表によると、ゴーゴは04年12月にロシアの動物園で誕生。06年に天王寺動物園に入園した。15年にアドベンチャーワールドに移った後、18年に再び天王寺動物園に戻り、21年によこはま動物園に入園した。よこはま動物園では2度繁殖したという。