お金も肩書きもあるのに、なぜか「カッコ悪く見えてしまう男性」がいます。
職場でもプライベートでも、つい自分をよく見せようとしてしまうーーでも、その“見せ方”へのこだわりが、逆に人を遠ざけているのかもしれません。
近年、SNSの普及もあって、私たちは「どう見られるか」を常に意識するようになりました。
でも、“自分の見せ方”にこだわっていると、「面倒な人だな」と思われてしまったり、逆に人から距離を置かれてしまうかもしれません。
この記事では私が、夜は銀座ホステスとして、昼は経済レポーターとして働いてきた現場の中で、そんな現実を感じた出来事をお話しします。

◆「バーキン買える」でホステスを口説くお客様
銀座に飲みに来られるお客様は、経済的に余裕のある方々ばかりです。でも、どれだけお金のある男性でも、それを自らアピールしてくると、途端に余裕がなく見えてしまいます。
夜のお店で特に多いのは、「俺はバーキンを買える」と豪語される男性です。バーキンは、エルメスで一定以上の購入実績がなければ案内すらしてもらえないため、その一言で経済力を示すことができます。
もちろん、気持ちよく自慢話をしていただくのがホステスの仕事ですので、悪いことでは全くありません。
ただ、女性を口説くとなったら話は別です。女性が求めているのはそこではないからです。
そういった方に限って、女の子の好きなお酒を頼んでくださることもなく、片っ端からアフターに誘うという、女の子の都合や気持ちを一切無視した口説き方をされている気がします。そんな口説き方で心が動くはずがなく、ついていく女の子は1人もいません。
一方で、本当に余裕のあるお客様は、良い物を身に着けていても自分から語ることはありません。女の子の翌日を気遣い、アフターに無理に誘うこともなくさっとお帰りになります。女の子たちからは、裏でも口をそろえて紳士だと言われていますし、関係も進展しやすいです。
自分をよく見せることにばかり固執していないかどうか——それが、男性としての魅力を分けているように感じました。
◆“本当に余裕がある社長”のたった一言
これは、夜の世界の男女だけの話ではありません。ビジネスの場面でも、「本当に余裕がある方は違うな」と感じた出来事があります。経済レポーターの仕事で、海外でも成功されているプライム上場企業の創業社長にビジネス番組にご出演いただいたときのことです。
この手の番組では、視聴者の目を引くために煽るようなタイトルをつけることがあります。
社長に失礼ではないかとひやひやするほど攻めた表現が使われることもあるので、私は「過激なタイトルになってしまうかもしれませんが、大丈夫でしょうか?」と確認していました。
すると、その社長は笑顔で、
「お任せしますので、どうにでもお好きなように書いてください!」
たったそれだけ。
実際に番組が公開され、社長をいじるようなタイトルがついたときも「キャッチーなタイトル、さすがです!」と、20代の若手制作スタッフを立ててくださる一言のみ。
私は表に出させていただく立場として「どう見られるか」を気にする方だったので、その振る舞いにはっとさせられました。
肩書きが重く、一企業を背負われている社長ならなおさら、要望があって当然です。
だからこそ、この社長のさらりとした態度に衝撃を受けました。
「自分をどう見せるか」への執着のなさ、そして若手スタッフへのリスペクトと信頼ーーその余裕こそが、人がついてくる理由なのだろうなと思いました。
“自分の見せ方”にこだわると、あれこれと注文をつけて相手の主体性を奪ってしまったり、やる気を削いでしまい、「一緒に仕事をしたくない」と思わせてしまうかもしれません。
気をつけなくてはいけないなと思いました。

