日大三高野球部「わいせつ動画」拡散事件。“回しただけ”でも犯罪になる児童ポルノ罪の重さ

日大三高野球部「わいせつ動画」拡散事件。“回しただけ”でも犯罪になる児童ポルノ罪の重さ

◆少年事件として扱われる可能性が高いが進学・就職への影響は免れず

加害者が未成年の場合、事件は原則として少年事件として扱われる。警察の捜査後、検察官を経て家庭裁判所に送致され、審判で保護観察や少年院送致などの保護処分が検討される。

「死亡事件など重大事件では『逆送』と呼ばれる手続きで検察官に送致され、通常の刑事裁判に移行することがあります。しかし、営利目的のない児童ポルノ事案で、初犯に近い高校生の場合は、直ちに逆送や起訴に至る可能性は低いと考えられます」と南澤弁護士は話す。

少年事件で保護処分となった場合、前科はつかないが、非行歴として一定の記録は残る。

「今回のケースでは、高校名や部活名が特定されていることから、進学先・就職先に事情が伝わってしまうこともあるでしょう。推薦入学や内定が取消になることは想定され、部員への将来的な不利益は少なくないと思います」

◆学校の法的責任と大会出場停止措置

今回の事件に関する学校側や指導者の責任についても気になるところだ。南澤弁護士によれば、法的責任という点では、学校がいじめや違法行為を予見できたのに放置した場合、安全配慮義務違反が問題となる可能性がある。

「今回のケースでは、部員間で動画の共有・拡散が行われたとのことで、なぜ誰も止めなかったのか、教育に問題があったのではないかという学校への非難は免れません」

ただし、今回のトラブルはSNSで発生しており、被害者と加害者が実社会で関わりがあったのかは不明だ。また、あらゆるSNS上のやりとりを学校が監視するのは非現実的である。

「これらの事情から、法律上は、学校側の直接の監督責任が認められるハードルは高いように感じます」と南澤弁護士は指摘する。

一方、部活の大会出場停止に関しては、法的責任とは別に、主催団体の規定に基づく「懲戒・行政的措置」として行われる。昨年には広陵高校において暴行問題が発覚し、途中辞退を余儀なくされるなど、不祥事があった高校に対する世間・スポンサーの風当たりは非常に厳しい。

「明確な法的基準があるわけではないですが、部員の多数が関わる刑事事件が起きてしまった以上、大会に継続参加することは難しいのではないでしょうか」


配信元: 日刊SPA!

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