◆稼げるなら分野はこだわらない
そしてこれは別にモノを売るのに限った話ではありません。投資も同様に「置かれた場所で咲く」ことにこだわる必要はないのです。私の場合には今現在、不動産がポートフォリオの大部分を占めているので、どうしても不動産投資に関してよくフォーカスが当たります。書籍を出版する際にも「不動産投資の分野に強みがある人」として、それに特化したタイトルが付けられました。しかし、私自身は内心「それは違うんだけどなぁ……」と思っています。なぜなら、私は「不動産投資の縛りプレイ」をしているつもりは全くありません。なので、「不動産投資分野の人」ではないのです。最初は債券、次に株式投資、FXといろいろやってみて、あくまでも私が知っていて実践できる手法の中で、最も効率良く資産が増やせるので、不動産投資をしているに過ぎません。今後ほかにもっとリターンが良い投資方法を見つけることができれば、あっさりとそちらに軸を移すでしょう。
その身軽さは、ある意味で節操のなさにも繋がるので非難されがちですが……。この節操のなさ“こそ”が投資家の強みでもあります。素人である自分は、専門家やスペシャリストと称される「スゴイ人たち」には勝てそうもないですし、そもそも競えるとは思っていないので、彼らがその強みである「専門の分野」で縛りプレイをしている間に、別の「誰でも負けない市場」に節操なく移行し続けることを心がけています。
ですから私は「不動産投資家」というレッテルは貼られたくないと常々アピールはしているのですが、残念ながらなかなか受け入れてもらえません。せめてものささやかな抵抗の証として、自身の名刺の肩書は不動産投資家ではなく「投資家」としています。誰も気にしてくれませんが、本人としては名刺をお渡しする都度「言ってやったぞ」という気分になり満足しています。
実は何かに囚われていて、自分自身に縛りプレイを課していないか。ゲームや投資ならまだしも、実生活で縛りプレイをしているのは本当にもったいないと思います。是非一度、縛りから解放されて思いっきり自分なりの幸せを追い求めてみてはいかがでしょう。きっと日々が楽しくなること請け合いです。
<構成/上野智(まてい社)>
【村野博基】
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、大手通信会社に勤務。社会人になると同時期に投資に目覚め、外国債・新規上場株式など金融投資を始める。その投資の担保として不動産に着目し、やがて不動産が投資商品として有効であることに気づき、以後、積極的に不動産投資を始める。東京23区のワンルーム中古市場で不動産投資を展開し、2019年に20年間勤めた会社をアーリーリタイア。現在、自身の所有する会社を経営しつつ、東京23区のうち19区に計38戸の物件を所有。さらにマンション管理組合事業など不動産投資に関連して多方面で活躍する。著書に『戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則』(扶桑社)、『43歳で「FIRE」を実現したボクの“無敵"不動産投資法』(アーク出版)

