当然メリットばかりじゃない…海外不動産投資“ならでは”のリスク
一方で、海外不動産投資には当然ながらデメリットやリスクもあります。次に挙げるポイントは、投資をする上で最低限、頭に入れておくようにしましょう。
1.カントリーリスク
海外不動産投資には、政治・経済の動向、外国人投資家に対する政策変更など、その国の情勢に起因するリスクがあります。
特に新興国に関しては、正直なところ日本に比べると「法整備が緩い」と感じるところもありますが、将来的に法律や制度の大きな変更がある可能性も否めません。今後の政府の動きなどに注目しておくことが、リスク軽減につながると思います。
2.為替
為替レートの変動は、売却益や賃料収入の変動に直結します。相場の動きに関しても、インターネットや現地拠点のある業者などを通したこまめな情報収集が重要です。
3.情報収集難度
インターネットでおおよそのことは調べられるとはいえ、現地のリアルタイムでの市場情報や法規制、税制などの情報を得るのは、日本国内にいると難しい面もあります。
例えば、アジアには公用語に英語が含まれているケースも多く、「英語を勉強して、少しでも現地の情報を自分で調べられるようにする」というのも、デメリット回避方法の1つと言えるでしょう。
4.物件竣工時期
プレビルドで物件を購入する場合、どうしても完成前ということで、予定通りに完成するかどうかというのが未知数であることは否めません。これは国やデベロッパーの質によってまちまちではありますが、数か月から年単位で遅れることもあります。よって、そのデベロッパーがこれまでの完成物件についてどうだったのかを確認しておいたほうがよいでしょう。
5.支払い上
日本とは異なり、海外の不動産購入ではローンを利用できないケースがほとんどで、支払いは現金となります。分割で支払いを行うことができる場合は、遅延せずに支払う必要があります。遅延が続いたり、何回も行うと、最悪没収という形になり、これが一番のリスクと考えています。
6.税制上
海外の不動産を購入する場合、日本と現地の両方で税金がかかる可能性があります。しかし、例えば所得税の場合、日本の所得税額から一定額を控除することで二重課税を調整する「外国税額控除」という制度があります。課税額を調整するので、余計な負担が増えることは基本的にはないのですが、税金の種類によっては、ケースバイケースの場合もあります。
そのため税金面は、海外不動産投資の知識や経験があり、信頼できる税理士等に相談することをおすすめします。
日本と商慣習や文化が違うため、「こういうことがあるんだ」「国が違うといろいろ違うんだ」と思うこともあるかもしれません。海外不動産購入で後悔しないためには、メリットはもちろんのこと、こうしたデメリットやリスクについても必ず理解を深め、総合的に判断することがとても大切です。
永田 智睦
API Gateway株式会社 代表取締役
宅建士/FP1級技能士/日本FP協会CFP認定者
