中小企業M&Aトラブル、専門家を揃えても回避困難!?…買主の「過信リスク」と、デューデリジェンスの「実務的限界」【M&A弁護士が解説】

中小企業M&Aトラブル、専門家を揃えても回避困難!?…買主の「過信リスク」と、デューデリジェンスの「実務的限界」【M&A弁護士が解説】

デューデリジェンスを補う表明保証の実効性

デューデリジェンスの限界を補う手段として、表明保証があります。

しかし、既知事項や調査過程で認識可能であった事項は表明保証違反であっても補償対象外とされることが多く、免責金額や補償上限も設定されます。表明保証条項も必ずしも網羅的ではなく、問題がすべて救済されるわけではありません。

重大な見落としがあったデューデリジェンスの実例

ある中小企業のM&Aでは、専門家によるデューデリジェンスを経て取引が実行されましたが、M&A後に未払残業代と労働法令違反が発覚しました。調査段階では、労務資料が限定的であり、従業員ヒアリングも形式的なものにとどまっていました。

結果として、買主は未払残業代の支払と是正対応を余儀なくされ、想定していた収益計画は大きく修正されました。デューデリジェンスを実施したつもりであっても、実務上の限界により重大な見落としが生じることがあります。

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