
NISAとiDeCo、2つの制度はどちらも将来に必要なお金を自分で作るために国が導入した制度で、手厚い税制優遇を受けながら、お得に将来の資産形成を行うことができますが、それぞれに違いがあります。特徴を理解して、使い分けをすることが重要です。運用目的やライフプランに合わせて、活用していきましょう。山中伸枝氏が監修を務めた『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』より、NISAとiDeCoの6つの違いについて確認していきます。
NISA・iDeCoは目的別に上手に使い分ける
長寿化が進む日本では、今や90歳、100歳まで生きることも珍しくありません。しかし、老後の生活が長期化するほど心配になるのが、老後資金の問題です。今の生活費をやりくりしながら、老後の生活費を準備するのはなかなか大変です。そこで活用したいのが「NISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」です。
これらの制度は、将来に必要なお金を自分で作るために国が導入したもので、手厚い税制優遇を受けながら、お得に将来の資産形成を行うことができます。
ただし、2つの制度は、税制優遇や加入条件、選べる金融商品などさまざまな面で違いがあります。それぞれの制度の特徴を理解した上で、車・住宅・教育資金はNISA、老後資金はiDeCoといったように、運用目的やライフプランに合わせて活用していくことが大切です。
[図表1]NISAとiDeCoを知ろう 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」どちらを使うべき?
NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり併用できます。幅広い商品が選べる成長投資枠に対して、つみたて投資枠は長期投資に適した運用コストの低い商品が厳選されています。短期的な売買ではなく長期の積立投資でじっくり資産を積み上げたいと考えている人は、つみたて投資枠から利用しましょう。
[図表2]NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」どちらを使うべき? 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
NISAとiDeCo、6つの違い
1.目的が違う
2つの制度の目的を把握しより有効に活用しよう
いつでも資産を引き出せるNISAは、住宅・自動車の購入や教育資金、老後資金の準備など、中~長期のライフイベントに合わせて柔軟に使うことができます。一方、iDeCoは老後資金を作るための制度なので60歳まで引き出せず、長期運用が前提となります。
[図表3]うまく使い分けて非課税制度を有効活用しよう! 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
2.税金メリットが違う
投資利益にかかる税金がどちらも非課税になる!
運用益や分配金に通常かかる約20%の税金が非課税になるのは、NISAとiDeCoに共通したメリットです。しかし、NISAの税制優遇が運用時に限られるのに対して、iDeCoでは積立時、受取時も含めた3段階で手厚い優遇を受けることができます。税金面ではiDeCoのほうが断然お得です。
[図表4]税金メリットはiDeCoに軍配 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
※節税額は2025年の税制で試算
3.積立ルールが違う
NISAは超少額から積立可能、iDeCoは月5000円以上必要
NISAは月100~1000円など、かなり少額から積み立ての設定ができます。積み立ての停止・解約も自由です。iDeCoは月5000円以上の掛金設定が必要で、積立停止は可能ですが、ずっと管理手数料がかかり続け、引き出しも60歳まではできません。
[図表5]NISAのほうがフレキシブル 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
4.手数料が違う
iDeCoにかかる手数料は金融機関によって違いがある
取引の際、基本的にずっと手数料がかからないNISAに対して、iDeCoでは加入時、運用時、受取時それぞれのタイミングで手数料が発生します。そのためiDeCoでは手数料を比較して金融機関を選ぶ必要があります。
[図表6]NISAは手数料がかからない 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
5.選べる商品が違う
iDeCoでは元本保証の定期預金や保険が選択できる
NISAの「つみたて投資枠」では厳選された投資信託・ETFから選択可能。成長投資枠では、より幅広い投資信託、ETFに加えて株式、REITも対象です。iDeCoは投資信託のほかに定期預金、保険という元本保証の商品が選べるのが特徴です。
[図表7]NISAとiDeCoの商品イメージ 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
6.使える期間が違う
NISAは利用者主体でずっと運用を続けられる
NISAは無期限なので、成人以降は生涯にわたって非課税制度のメリットを活用し続けることができます。iDeCoは公的年金制度に加入していることが条件なので、20歳から対象となり、最長75歳まで運用可能です。
[図表8]NISAは非課税期間が無期限 出典:『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)より抜粋
山中 伸枝
株式会社アセット・アドバンテージ
代表取締役
