アカハラの対策方法
ここでは、大学が行うべきアカハラへの対策方法を4つ紹介します。
・相談窓口の設置・アカハラに関する理解を促進
・アカハラを調査・審議する組織作り
・弁護士等の外部専門機関と連携
ハラスメントは事前に防止することが非常に重要です。ぜひ参考にしてください。
■相談窓口の設置
アカハラを受けた被害者が悩みを相談できる窓口を設置しましょう。閉鎖的な人間関係のもとで起こりがちなアカハラは、周囲が気づきにくく、被害者が訴えにくいからです。まずは被害者が気軽に相談することができるような仕組みづくりが重要といえます。
・匿名での相談・対面ではなくメールでの対応
・相談員の指名
このような相談方法を選択できると、被害者が相談するハードルを下げることが可能になります。相談員は、臨床心理士のようなハラスメントに対して専門知識を持っている人を選任し、学内に常駐させるのが難しい場合は外部機関への委託を検討しましょう。
■アカハラに関する理解を促進
アカハラに関するガイドラインや広告などを作成して、教職員や学生にアカハラについて周知することが重要です。学内で次のような情報を共有しましょう。
・アカハラとは何か・該当行為の具体例
・相談窓口の概要
・相談後のプロセス
・ガイドラインの存在
・ガイドラインの適用範囲
情報を拡散するだけでなく、研修や勉強会を開いて運営側が理解を深めることも大切といえます。アカハラは、加害者も被害者も気づかずに放置されることが多いです。まずは正しい理解を広げて行く必要があります。
■アカハラを定期的に調査
アカハラに関するアンケートを定期的に実施することも有効な手段です。アカハラ防止方法を考えるためには、現状を把握しておかなければなりません。アンケートの対象は、教員、非常勤講師、研究生など偏りがないように幅広く行いましょう。匿名も可能にすることで、被害報告をしやすくすることも重要です。また、定期的に調査を行うことで、学校側がアカハラの対策を積極的に行っていることを伝えることもできます。
学生が安心して相談しようと思えるだけでなく、優位な立場にある人たちに対してもハラスメント行為をしないための意識向上が期待できるでしょう。
■弁護士等の外部専門機関と連携
アカハラの対策として外部の専門機関と連携することも一つの手段です。アカハラの相談員は、被害者からも加害者からも中立の立場であることが必要ですが、学校関係者が相談窓口となっているケースでは、被害者側からは中立の立場ではないと捉えられることもあります。そこで、第三者に学校を通さず相談することができる仕組みをつくり、被害者が1人で抱え込むような事態を防ぐことも検討する必要があります。
アカハラは違法行為!法的責任の内容とは
アカハラが発覚すると、加害者本人(職員)や学校側に法的責任が追及されます。
■加害者本人の法的責任
アカハラは、パワハラやセクハラと同様に不法行為に該当します。アカハラが行われた場合、被害者は人格権を侵害されたとして、民法709条に基づく損害賠償請求をできる可能性があることを理解しておきましょう。
民法709条:故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
また、アカハラの態様に暴力や強要などの犯罪行為が含まれる場合は、以下のような違法行為にも該当しかねません。
・傷害罪(刑法第204条)
・暴行罪(刑法第208条)
・強要罪(刑法第223条)
刑事責任も生じる可能性があることを把握しておきましょう。
■学校の法的責任
学校に雇用される教員がアカハラをした場合、損害賠償請求の対象は実際にアカハラを行った加害者だけではありません。民法715条により学校法人も使用者責任に基づく損害賠償責任を負います。
第715条:ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
また、学校法人には雇用する労働者の心身の安全を確保に努める安全配慮義務があります。アカハラ被害者が、学校が雇用する人の場合では債務不履行に基づく損害賠償責任(民法415条)を負う可能性も高いです。
■アカハラを訴えられた際に弁護士に相談するメリット
上述したように、アカハラは立派な違法行為です。もし訴えられた場合、大学側は損害賠償請求訴訟などに対する法的な対処をする必要があります。しかし、アカハラの有無や程度を認定する判断は容易ではありません。
証拠収集や事実認定など行わなければならない手続きは多岐に渡ります。法的責任を追及された際の対処を誤ると、多額の賠償金請求や学校の信用低下につながりかねないため、専門家に適切なアドバイスを受けることを検討しましょう。
