仕事やプライベートに全力投球する大人は格好いい。そして、そんな大人はセルフケアにも長けている。
頑張った自分にはたくさんのご褒美を。活躍する大人たちにとって、贅沢は心強い味方なのだ。
今回は、お好み焼き、ピザ、牡蠣編!
ソースや出汁の香気に包まれ、食欲リミッターが一気に解除!
東京で本格的なお好み焼きを味わうとなると選択肢は限られるが、最適解といえるのが“いまり”。
今夜は洒脱な空間でわんぱくに粉もん攻め!
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プルースト効果とは嗅覚によって呼び覚まされる記憶のことをいう。
ソースの香りをかいだ瞬間に口がお好み焼きを欲するのは、多くの日本人の心に幼少期から慣れ親しんだその味の記憶が刻まれているから。お祭りの夜の高揚感や家族との団らんの温かさ。
そうしたメモリーとともにお好み焼きをとことん味わうなら『いまり 奥恵比寿店』へ足を運ぶのがオススメだ。
「昔ながらの大阪モダン」¥1,500。たっぷりのキャベツと豚バラの薄切りがメインで、粉の量を極限まで抑えているため、食感はエアリー。ソースとマヨのコンビにビールが止まらない
恵比寿を中心に5店舗を展開する『いまり』のオーナーは兵庫県出身。尼崎で母親が営んでいたお好み焼き店の味を東京で再現し、人気を集めている。
嬬恋のキャベツをふんだんに使ったお好み焼きは、職人の手技によってふわっふわの食感に仕上げられ、甘みとスパイシーさが複雑に混じりあうソースと生地のバランス感が絶妙で「東京でお好み焼きを食べるならいまり」という食通も多数。
「おかんのねぎ焼き」¥1,600。
甘じょっぱさがヤミツキになる牛すじ煮込みと淡路島産の青ネギがどっさり。ゆずが香るつけだれで食べるのもおすすめ。
「豚そばめし」¥1,400。味付けは4種から選ぶことができる。
「あんこ巻き」(¥650)は、人気のデザート
心地良い活気を感じながらカウンターで調理風景を眺め、ねぎ焼きやそばめしまで堪能すれば、視覚も聴覚も胃袋も完璧に満たされる。
2025年8月に閉店した大阪店から上京してきたスタッフの箱崎翔也さん。オーナーも太鼓判を押す筋金入りのスイーツ好き。東京でも早速お気に入りを見つけたよう。
「おなじみですが生ドーナツの『I’m donut?』には感動!あと、三宿の『和kitchen かんな』のかき氷も絶品でした!」
2.ナポリピザのレジェンドが作る、本気の一枚に欲望が暴走する
『Pizzeria e Trattoria da ISA』
2010年に山手通り沿いに店を構えた東京が誇るピッツェリアの名店『Pizzeria e Trattoria da ISA』。2024年に目黒川沿いに移転し120席に拡大。
移転後も行列は絶えず、大人たちのピザ欲を満たす。
薪窯で焼き上げた香ばしい生地ととろけるチーズに食欲が爆発。奥から「豚あらびき肉とじゃがいものピッツァ」(¥2,970)、「マルゲリータ」(¥2,585)、「4種のチーズ」(¥3,080)は濃厚で奥深いチーズに“追いはちみつ”がお約束。甘じょっぱく官能的な味わいに昇華される
炭水化物と乳脂肪分で形成された悪魔的な1枚。その罪深き美味しさを至高に極めたのが“ダイーサ”のピッツァだ。
名刺がわりの「マルゲリータ」は必食。カゼルタ産の濃い旨みが特徴のモッツァレラチーズと、濃厚で酸味のあるトマトソースが「これを待ってた!」とばかりに“ピザの口”を満足させてくれる。
世界ピッツァ選手権で2度の優勝経験を持つ店主の山本さん。週末は1日約800枚を焼くという人気ぶり
店主の山本尚徳さんいわく「ひとり1枚食べるのがナポリスタイル」とか。
ならば本場に倣って、ピザを独占する贅沢にとことん浸るべし。カットをお願いすれば快く引き受けてくれるが、己のフォーク&ナイフで思い思いに口に運ぶのも粋だ。
焼きたてのピザにはビール。¥800
モッツァレラ、ゴルゴンゾーラ、タレージョ、パルミジャーノの四重奏を味わう「4種のチーズ」に、自家製サルシッチャがジューシーな「豚あらびき肉とじゃがいも」でお肉も補給。
山本さんが焼き上げるピッツァは、小麦の風味が豊かで加水率が高く食感が軽い。ゆえに、ペロリと平らげられ胃もたれしない。
ご近所に住むファミリーにはピザは持ち帰りも人気
極上のピッツェリアには、欲望を満たす好条件がそろっている。
この季節、積極的に摂りたいビタミンがある。その名もビタミンU、別名「キャベジン」だ。ブロッコリーや白菜に含まれ、昔から“胃腸の健康を守る”といわれている。
胃酸分泌の抑制、胃粘膜の修復、胃炎や胃潰瘍の回復を促進する効果があり、これ以上ない“暴飲暴食”の味方なのだ。
3.数え切れない季節の牡蠣と大ぶりバターが鍋の中でひとつに
『牡蠣海鮮料理 かき家 こだはる 新橋店』
痛風が気になる大人にとって、プリン体は最大なる敵。
だが、そうと分かっていても食べずに冬を過ごせないプレミアムな牡蠣鍋が『牡蠣海鮮料理 かき家 こだはる 新橋店』にある。
2021年に登場して以来、冬の看板メニューとして不動の人気を誇る「牡蠣の豆乳バター鍋」1人前¥2,398(※注文は2人前から)
牡蠣から流れ出る磯の香りのあとに立ち上る、バターのふくよかな甘い香り。両者のハーモニーを全身で浴びながら、待つこと20分。
完成した「牡蠣の豆乳バター鍋」は、まず爆発的な旨みの洪水とも言うべき、スープに身を委ねるところから始めたい。
豆乳の優しさとコクのあるバター、牡蠣から溶け出した潮の風味。渾然一体となったそれらが胃袋へと到達した瞬間、抑えていた欲望が一気に目覚める。
次にふっくらとした大粒の牡蠣を味わい、再びスープをひと口。すると、もう鍋へと伸びる手は止まらない。
牡蠣鍋コース+飲み放題のプランは1人¥6,900。そこにプラス¥3,000でアップグレードすると、32種のプレミアムな銘柄の日本酒も飲み放題に
唎酒師が厳選した希少な日本酒を合わせれば、底知れぬ沼へと落ちていくのは、時間の問題だ。
1年を通して全国各地から牡蠣を仕入れる。この日は釜石、丸えもん、大船渡、仙鳳趾の4種。「生牡蠣4種盛り合わせ」¥3,212(※写真は2人前)
箸休めには生牡蠣や牡蠣フライで、とことん“牡蠣三昧”を堪能するもよし。
ただし、すべての旨みが凝縮した〆の雑炊まで、胃袋に余力を残しておくべし。
かつお節風味のタルタルが牡蠣とよく合う「大粒カキフライたくあんタルタル」1個¥638。
大ぶりな牡蠣が実に嬉しい。
うにとイクラの特製ソースと生クリームが決め手の「極み生牡蠣」1個¥1,078。混ぜていただこう。
旨みが詰まった〆の雑炊まで一気呵成に食べ進めるファン多し
最後の「イクラ雑炊セット」(¥1,078)まで味わってこその、プリン体の背徳だ。
これからがベストシーズンというからもう行くしかない。
男らしさ満開の森元博志店長。背徳メシを尋ねると「昔は二郎系ラーメンでしたが、今は食べられず……(苦笑)。デパ地下でチーズと生ハム、赤ワインを買い込み、楽しむのが“背徳の晩酌”です」。
リカバリー方法は週5での筋トレ。好きなトレーニングはスクワット。
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