植物を枯らしてしまう人へ。育てない庭という選択|ドライフラワーで作る“時間を閉じ込めた”インドアガーデン

植物を枯らしてしまう人へ。育てない庭という選択|ドライフラワーで作る“時間を閉じ込めた”インドアガーデン

植物の「影」をデザインする

ドライフラワー
植物のシルエットを壁紙のように演出。

ドライフラワーは、形や色を楽しむだけでなく、光を通したときに生まれる「影」もまた、大きな魅力の1つです。光の当て方によって壁や床に浮かび上がるシルエットは、植物が持つ自然の造形美を改めて感じさせ、逆光の中で見る姿も、いつもとは違う表情を見せてくれます。

植物の影が、空間や心にどのような変化を生むことが期待できるかをご紹介します。

1.空間に“自然の気配”が生まれる

植物そのものがあるだけでなく、影が加わることで、空間にいっそう自然の気配が広がります。目に見える存在以上に、やわらかな生命感が漂い、空間の緊張がゆるんでいきます。

2.呼吸がゆっくりと整う

植物の影は直線ではなく、有機的なゆらぎをもっています。このゆらぎは、見ているだけで気持ちを落ち着かせ、呼吸を深くゆっくりと整えてくれます。森林の中で感じる安らぎと、どこか似た感覚です。

3.光と影が“時間”を感じさせる

太陽の位置や照明の角度によって、影は少しずつ姿を変えます。その変化が、空間に静かな時間の流れを生み出します。忙しい日常の中で忘れがちな「余白」を、そっと思い出させてくれます。

4.部屋が“ギャラリー”のような質感になる

植物の影は、まるで壁に映し出されたアートのようです。特別な装飾をしなくても、植物と光があるだけで、空間の印象がぐっと洗練されます。

5.感性や想像力が刺激される

影ははっきりしすぎず、どこか曖昧さを残しています。その曖昧さが、想像力や感性をやさしく刺激します。ただ眺めているだけで、心が落ち着き、思考がゆるむ感覚が生まれます。

植物の影は、光と植物がつくり出す、もうひとつの美しさです。植物を飾るだけでなく、影まで楽しむことで、空間の奥行きや心地よさがいっそう深まります。

ドライフラワー
影の重なり方や距離で影の濃淡が変わる。

応用編①:紅葉を活かした秋のインドアガーデン

紅葉の美しさを愛でることは、秋を満喫する醍醐味です。花と同じように儚く散る一時の輝きですが、眺めるだけではもったいない。少しでも秋の美しさを長く楽しみ、生活に取り入れるアイデアをご紹介します。

秋の庭
左上の紅葉した木がナナカマド、白い穂のパンパスグラスとその前に咲くサザンカ、手前の黄葉がロウバイ。

1.紅葉アレンジメントのポイント

紅葉のアレンジメントの重要なポイントは「美しい瞬間に摘み取ること」です。

落ちてから拾った葉は、紫外線に当たって色褪せてしまったり、雨風や土埃で汚れていることが多いです。自宅の庭など採取できる環境であれば、ぜひ木についている美しい状態の葉を摘み取りましょう。すでに紅葉が始まっていれば簡単に採取することができます。

下の写真はナナカマドの紅葉を採取しリング状に並べたもの。同じ木から摘んだ葉ですが、そうは思えないほど個体差のある美しいグラデーションになっています。

ナナカマドの紅葉
ナナカマドの紅葉アレンジメント。

2.より美しく楽しむ為の注意点

紅葉した葉を美しい状態で長く楽しみたいのであれば、押し花のようにしっかりと重しを乗せて乾燥させることをおすすめします。植物の種類によって差はありますが、乾燥しながら内側に縮れてきてしまうことがあるからです。

私の経験では、ナナカマドやオリーブなどは内側に縮れてきてしまいました。コニファーは葉が細く固いので、ほとんど変わりなくドライにできます。

3.紅葉は葉だけでなく枝も楽しめる

ナナカマドのアレンジ
ナナカマドの赤く色付いた枝をロウソクに見立てたアレンジメント。

ナナカマドは、枝も赤く色づきます。このように植物によっては枝も紅葉し楽しめるものがあります。

色づいた枝もまとめて束ねると赤さが引き立ち、目を引くアレンジメントになります。アレンジの際には不要な葉を取り除き、枝の美しさが際立つよう調整するとよいでしょう。

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