応用編②:イチョウでつくる黄金のブーケ

イチョウも黄金色に輝く美しい葉が秋を彩る存在です。秋空の下、見て楽しむ方は多いと思いますが、簡単なアレンジメントにすれば、素敵なインテリアに生まれ変わります。
1.イチョウのブーケ

イチョウの黄金色に色付いた葉を手の中で束ねていくと、まるでお花紙で作るクラフトのような、丸くて愛らしいイチョウのブーケを作ることができます。
丸みを帯びた美しい形にするためのポイントは、少し葉を丸めながら束ねること。そうすることで花のようなバランスの取れた仕上がりになります。もちろん、丸めずにそのまま束ねていっても素敵なブーケになりますよ。いろいろ試してみてください。
2.採取のポイント
イチョウもなるべく落ちている葉ではなく、よい状態で木から採取することが、長く美しいアレンジメントを楽しむポイントです。
また、葉には個体差があります。色付きが浅く緑がかったものを、あえて黄金色のイチョウと一緒に取り入れることで、イチョウのブーケとは思えないような美しさになります。色だけでなく、葉の切れ込みや形にも、ウェーブが多いものや少ないもの、大きな葉や小さな葉などさまざまな個体差があります。その個性を感じ取りながら自分だけのオリジナルブーケを作ることは、とても面白みがあります。
自然と波長を合わせ、個性を活かした美しい作品ができた時は感動もひとしおです。


応用編③:剪定枝を主役にする侘び寂びの演出
枝のドライフラワーはあまり見かけないかもしれませんが、枝も活かし方によっては侘び寂びを演出してくれる主役にもなります。
庭木を育てている方には、毎年冬になると剪定しなくてはならない枝が出る方も多いと思います。普通であればゴミになってしまいますが、大きめの花瓶や鉢に、庭木の風景を小さく再現するように仕立てることで、室内にいながら自然や季節を感じられる演出ができます。


応用編④:雑草という宝物

雑草のようにどこにでもある草花には、魅力を感じない人も多いかもしれません。庭や畑では厄介者として嫌われています。
しかし、そんな雑草でも、先入観をなくして植物そのものの美しさに目を向けると、新しい魅力を発見することができます。
例えば上写真のセイバンモロコシは、土手や道端、荒れ地などさまざまな場所で普通に見かける草ですが、その高さを活かす飾り方をすれば、誰も雑草だとは思わないほどの美しいドライフラワーになります。
このセイバンモロコシやエノコログサなどのイネ科の植物は、特にドライフラワーにしやすいです。一口に雑草といってもさまざまな種類がありますので、どの草がどんなドライフラワーになるか試してみると、日常の散歩や四季の移り変わりが一層楽しくなります。

応用編⑤:野菜や果物をインテリアに

野菜や果物も、少し工夫することでドライ素材としてインテリアに取り入れることができます。
例えば玉ねぎ。玉ねぎは風通しのよい場所に置いておくと、傷みにくく、長く楽しむことができます。気温が上がると自然に芽が伸びてくることがあり、その姿は、球根植物のような生命感のあるオブジェになります。玉ねぎは芽に栄養を取られると風味や食感が落ちやすいので、インテリアとして楽しんだ後は早めに活用するか、観賞専用として割り切るのもよいでしょう。

また、柑橘類も状態のよいものをスライスし、しっかり乾燥させることで、ドライ素材として楽しめます。状態のよいものであれば、そのまま吊るしてドライフラワーにすることも可能。柑橘特有の明るい色味と丸いシルエットは、花やリーフにはない軽やかさを空間に添えてくれます。
植物だけでなく、身近な野菜や果物を取り入れることで、インドアガーデンの楽しみ方はさらに広がります。

終わりに:暮らしの中に、静かに自然を息づかせる

庭に出られない日でも、部屋の中にそっと自然の気配がある。
それだけで、心の呼吸はゆるやかになり、暮らしの景色がやさしく整っていきます。
ドライフラワーは、育てる庭ではなく、味わう庭。時間を閉じ込めた植物が、日々の空間に静かなリズムをもたらし、私たちを本来の感覚へと連れ戻してくれます。
飾ることは、自然を置くことではなく、 自然とともに暮らすという選択。
あなたの部屋にも、小さなインドアガーデンを迎えてみませんか。
撮影協力
埼玉福興(株)
【ファームガーデン クラリス】 https://www.instagram.com/farmgarden_clarice?igsh=MWFhYTVmNHJ4MXdmbQ== 【ファームカフェ クラリス】 https://www.instagram.com/firmcafe_clarice?igsh=MTBqNjY0NmdwM3NlZg== 埼玉福興妻沼台農場(埼玉県熊谷市妻沼台1094) 日曜日13時~17時のみOpen Credit 文&写真(クレジット記載以外) / 持田和樹
-ガーデンライフコーディネーター-
ローズと植物のある暮らしから、心と身体、意識を整える生き方を提案。自然と調和するバラの庭や菜園づくりを通して、人と地球の健康を育む活動を行う。福祉事業所での食用バラ栽培により、「生物多様性アクション大賞2019」審査委員賞受賞。
