◆業者が放った「捨てて良いと言われた」に衝撃
大幅に作業時間が遅れてしまうトラブルは良くあることだが、高額な料金を支払っているだけに、新庄さんも納得がいかない気持ちになったそうだ。しかし、時間が遅れただけでなく、引っ越し後にもトラブルが続いてしまったという。「引っ越しの翌日に、母親から電話があって家電がいくつか無いというんです。炊飯器やポットなどの生活家電が新居に届いていないようで、困っているとのことでした。仕方なく、自分が引っ越し業者に電話すると、営業担当者は『捨てても良いと言われたので処分した』というんです。紛失した家電の中には、自分が母親にプレゼントした新品のロボット掃除機もあり、捨てる指示をするはずが無い。母親に聞いても捨てていいなんて言っていないというし、営業担当者はリストに入っていると主張して譲らず、わけがわからない。結局は、泣き寝入りする形で処分されてしまった家電は諦めることになりました」
ありがちな引っ越しトラブルに次々と巻き込まれてしまった新庄さん親子。今回の騒動で、業者選びはしっかり行わないといけないと新庄さんは痛感したという。
「自分が面倒くさがらず、ネットで業者を探してあげるべきでした。母親が知り合いから教えてもらった業者ということで安心してしまい、すべて任せてしまったのが悪かった。それに、高齢者にはきちんと誰かが引っ越しのサポートをしてあげないといけないと痛感しました。結局、引っ越しで物がなくなっても、高齢者側が忘れたのだろうと犯人にされてしまいますからね。とはいえ、かなりの高額な料金を支払っているわけで、しっかりと作業をして欲しかったというのが本音ですが……」
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高額な料金を支払いながら、大切な家財を「捨てた」と言い張る業者の不誠実な対応は、到底許されるものではない。新生活の門出を台無しにしないためにも、高齢者の引っ越しでは、周囲が積極的に介入して業者選びから当日までをサポートする姿勢が不可欠だ。
<TEXT/高橋マナブ>
【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

