ハリー・ポッター「ニワトコの杖」の正体! 魔法の木「エルダー」の意外な伝説と育て方

ハリー・ポッター「ニワトコの杖」の正体! 魔法の木「エルダー」の意外な伝説と育て方

エルダーの栽培環境

エルダー
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適した環境・置き場所

日なたから半日陰の適度に湿り気のある場所を好みます。強い乾燥を嫌うので、夏の高温乾燥が厳しい場合は、鉢植えを西日の当たらない半日陰に移動してください。庭植えした株は、敷き藁などのマルチングで乾燥を防ぐとよいでしょう。また強風の当たりやすい吹きさらしのような場所は、避けたほうがよいです。

生育温度

寒さには強く、最低温度はマイナス20℃まで耐えます。5℃以上から生育が盛んになり、夏は35℃以下の温度が望ましいです。

気温が35℃以上の猛暑時は、葉先が枯れたり、葉焼けすることがあります。水切れさせると葉が傷みやすくなるので、水を十分与えて乾燥を防いでください。

エルダーの育て方・日常の手入れ

エルダー
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水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたら水やりしてください。夏に乾燥が激しい場合は、晴れた日は毎日水やりするとよいでしょう。

強い乾燥は嫌いますが、過湿にすると根腐れします。受け皿に水をためないようにしてください。また常に用土をよく湿らせていると、根腐れしやすくなります。

庭植えした場合は、ほぼ水やり不要です。ただし夏にひどく土壌が乾燥している場合は、水やりしたほうがよいでしょう。

肥料

鉢植えは春の5~6月と落葉後の12月に、3要素が等量の化成肥料などを与えます。庭植えは特に必要ありませんが、保湿と土壌改良を兼ねて牛糞堆肥をまくとよいでしょう。春の3~4月に株の周囲に軽くすき込んでください。

病害虫

ほとんど発生しません。

エルダーの作業

剪定
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剪定

成長が早いので、庭植えした株は剪定を怠ると大きくなり、枝葉も密に茂ります。毎年、成木は落葉期の12月~翌年3月に切り戻してください。扱いやすい高さに保ち、夏に蒸れて弱るのを防ぐことができます。

増やし方

4~10月に、挿し木で増やすことができます。枝を10~20cmほど切り、葉を3枚程度残して挿し穂とします。大きい葉は半分程度に切ってください。葉のない枝も発根しやすいです。

赤玉土などの清潔な用土に挿し、明るい日陰で乾かさないように管理すると、1カ月ほどで発根します。水挿しでもよく発根します。

植え替え

生育が旺盛なので、鉢植えは1~2年に1回、植え替えてください。

用土

弱アルカリ性の土壌を好みますが、比較的土壌を選ばず生育します。赤玉土小粒7:腐葉土3を混ぜた用土か、草花に広く使える一般的な培養土を使います。

植え付け

2月下旬~4月が植え付けの適期です。水はけがよく、適度に湿り気のある肥沃な土壌を好みます。成長が旺盛なので、小苗を植えつけても早く大きくなります。

直径と深さ30~50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土の1/3程度の量の腐葉土と一握り程度のくん炭、化成肥料を加えて混ぜ、植え土とします。やや高めに植え付けて支柱を立て、たっぷり水を与えて土と馴染ませてください。

エルダーの栽培・利用のポイント

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  • 成長が早い
  • 地植えした成木は、毎年切り戻す
  • 夏の乾燥に注意
  • 蒸れや土壌の多湿を嫌う
  • 花や実などは必ず熱を通してから食用にする

観賞価値が高く、育てやすいエルダーは、庭木として魅力的です。薬効の高いハーブとして利用できるだけでなく、美味なハーブティーや実をジャムやソースに加工するなどしてさまざまに活用できます。エルダーを育てて、健康で素敵なガーデニングライフを楽しんでください。

Credit 文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 - おがわ・やすひろ/1988年、東京農業大学農学部農学科卒業。千葉県館山市の植物園「南房パラダイス」にて観葉植物、熱帯花木、熱帯果樹、多肉植物、ランなど温室植物全般と花壇や戸外植物の育成管理のほか、園全体のマネジメントなどの業務に18年携わる。現在フリーランスとして活動。著書に『わかりやすい観葉植物』(大泉書店)、『ハイビスカス』(NHK出版)がある。

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