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NPO法人とは? 収入源・メリット・設立の流れを簡単に解説

3. NPO法人とほかの組織との違い

NPO法人とほかの組織の違いを知ることは、NPO法人の定義への理解にもつながる。ここでは、NPO法人と株式会社、NGO、一般社団法人を比較したい。

3-1. NPO法人と株式会社の違い

NPO法人を含むNPOと株式会社の違いの1つは、事業目的にある。

NPOは非営利団体で、社会課題の解決を目的としているため、前段でも述べたとおり事業で得た利益は活動資金に当てなければいけない。一方、株式会社は営利団体で、事業で得た利益は役員や従業員、株主への分配が認められている。

一般的な会社は売上のうち利益を、株主、役員・従業員に分配できる。

NPO法人は、売上である事業収入・寄付金等の利益は、株主、役員・従業員に分配できず、活動資金に当てなければいけない。
NPO法人と株式会社の利益の活用手段

3-2. NPO法人とNGOの違い

NPOは「Non-Profit Organization」(非営利組織)、NGOは「Non-governmental Organization」(非政府組織)の略称である。NPO法人を含むNPOとNGOの違いについて、外務省は以下のように記している。

「日本では、海外の課題に取り組む活動を行う団体をNGO、国内の課題に対して活動する団体をNPOと呼ぶ傾向にある」

ただし、共に非政府・非営利団体であることから、事実上、NGO=NPOといわれる場合もある。

3-3. NPO法人と一般社団法人の違い

一般社団法人も利益の分配を目的としない法人だが、事業内容への制限がない。また、設立するためにNPO法人は10人以上の社員を必要とするが、一般社団法人は2人以上の社員がいれば問題ない。

一方で、NPO法人は情報公開が徹底されていることもあり、社会的信頼を得やすい。法人設立時には団体の名称や所在地などを公示する必要があるが、その際生じる費用(登記費用)が不要になる。

4. NPO法人を設立する3つのメリット

ここでは、NPO法人設立の主なメリットを紹介する。法人格を取得するべきか悩んでいる人は、次のメリット3点を材料に検討するとよいだろう。

4-1. 設立費用や税金を抑えられる

通常、法人の設立認証を申請する際には手数料が、法人情報を公示、変更する際には「登録免許税」が発生するが、NPO法人は対象外となる。また、資本金や基本財産なども必要ない。

さらに、法人税が免除されたり、課税対象が収益事業に関する所得に限られたりといった税制上のメリットもある。

4-2. 資金援助を受けやすい

NPO法人は収益が社員に分配されないため、活動への共感を得やすく、寄付金も集まりやすい。

また、NPO法人専用の助成金や課税免除をしている自治体もある。例えば、愛媛県の「NPO法人活動助成事業(団体支援助成)」(外部リンク)は、基準を満たしたNPO法人に25万円以内で管理運営費・事業費を助成している。

各自治体の資金援助は内閣府NPOホームページから確認できる。

4-3. 社会的信用を得やすい

「法人」が社会的に認知されていることや、事業報告書などが一般公開されることなどから、社会的信用を得やすい。また、法人化した団体は信用の対象が代表者ではなく組織全体に向けられる傾向がある。

一方、法人化していない団体の場合、組織の信頼度は代表者個人によるところが大きい。そのため、代表者が交代すると信用度が低下するリスクがある。

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