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思春期の健康を支える「ユースヘルスケア」とは?

[1]「ユースヘルスケア」について周りにもシェアしてみる

健康は「身体的に病気ではない状態」ではなく、「体も心も、社会や人との関係も、全てが満たされた状態」のこと。もし身近な子どもや若者が暴力を受けていたり、心や体の不調を我慢したりしていたら、「ユースヘルスケア」につながる方法を知らせてみる

[2]自分や他者への「バウンダリー意識」を育む

「自分が嫌なことは相手にしない」ではなく、「自分と他者には違う考え方や感じ方があって、それぞれが尊重されるべきである」という考え方を身につける。そして、バウンダリーを超えるときには、相手に確認や同意を取り、尊重することが大切

[3]SRHR(性と生殖に関する健康と権利)について理解を深める

「SRHR(※)」とは、自分の心と体、人生、性や生殖について、正しく十分な情報を得られ、自分の意思で選び決定できる権利のこと。そのために、誰もが必要な医療やケアを受けることができ、心も体も健やかに、自分らしく充実した人生を生きることができることを理解する

  • 「SRHR」は、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ(Sexual and Reproductive Health and Rights)の略

「しなわかチャット」について知ったことをきっかけに、ユースヘルスケアに興味を持ち今回の取材に至りました。

ユースヘルスケアは若者の健康を守るのに欠かせない取り組みですが、日本ではまだ不十分です。オンラインと対面、両方の相談窓口が増えていくこと、包括的性教育の重要性が広まることを期待し、今後も動向を注視していきたいと思います。

撮影:永西永実

〈プロフィール〉

染矢明日香(そめや・あすか)

NPO 法人ピルコン理事長。公認心理師。日本思春期学会性教育認定講師。思春期保健相談士。 公衆衛生学修士。慶應義塾大学SFC 研究所上席所員。性教育講演や情報発信、性教育教材の開発・ 普及、性教育に関わるサイトやコンテンツ監修、 政策提言等を行う。著書に『マンガでわかるオトコの子の「性」』(監修:村瀬幸浩、マンガ:みすこそ、合同出版)、『はじめてまなぶこころ・からだ・性のだいじここからかるた』(監修:艮香織、合同出版)。監修書に『10 代の不安・悩みにこたえる「性」の本』(学研プラス)などがある。

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