
園芸店や花店で心惹かれて購入した花苗や鉢花。家に帰ってちゃんと植え替えたのに、なぜか元気がなくなってしまった…。そんな経験はありませんか? じつはその原因、植え替えかも? 植え替え成功の鍵は、鉢の中にあります。植物の種類や季節に合わせた正しい処理をすれば、買ってきた花を春まで長く楽しむことができます。この記事では、初心者でも失敗しない植え替えの「8つの鉄則」を園芸研究家の三橋理恵子さんに教わります。文末の新刊書籍プレゼントのご案内もお見逃しなく。
なぜ、買ってきた花苗や鉢花は、植え替えが必要なのか

園芸店で販売されている鉢花は、価格も手頃でガーデニングを手軽に始めやすいのが魅力です。しかし、購入した鉢をよく見てみると、鉢底の穴から根がびっしりと見えていることはありませんか?
これは、根が鉢の中でいっぱいに広がり、それ以上伸びるスペースがなくなった根詰まりの状態です。お店に並んでいる鉢花は、根が鉢いっぱいに回っているものがほとんどです。このままでは根が新しい水を吸うことができず、植物は元気に育ちません。そのため、買ってきた鉢花は、より大きな鉢へ植え替えることが元気に育てるための第一歩となるのです。
鉢花は、たいていプラスチック鉢に植えられています。植え替えの際は、草花の色などに合った素敵な鉢に衣替えしてあげましょう。
また、お店で売られているのは、見栄えのする鉢花だけではありません。ポリポットに入った花つきの苗も、植え替えが必要です。ぐんぐん生育する品種なら、植え替えてからすぐにひと回りもふた回りも大きくなり、大型の鉢花に負けないほどたくさんの花を咲かせてくれます。大きな鉢に植えてボリューム感を出したい場合は、数株を一緒に植えてもいいでしょう。
成功の鍵は植物の根! 植え替え前に知っておきたい根鉢のこと
鉢植えの草花は、土から上の目に見える「株」の部分と、鉢の中の土に隠れた「根鉢(ねばち)」の部分に分かれます。
根鉢の処理の仕方は人それぞれで、軽く根を崩す人もいれば、まったく崩さない人もいます。しかし、この処理を間違えたために、植物がうまく育たないケースは意外と多いのです。多年草であれば、やがて根が回復することも期待できますが、生育期間が短い一年草の場合、根の処理の失敗は致命的になることもあります。

根鉢の正しい処理法は、根の張り方や太さ、そして植え付ける季節によって変わってきます。
特に注意したいのが、ゴボウやニンジンのように、太い根がまっすぐ伸びる「直根(ちょっこん)タイプ」の植物です。草花では主根が細く、直根タイプかどうか見分けにくいのですが、セリ科の草花などによく見られます。植えつけの際にこの根を切ってしまうと、その後の生育が極端に悪くなります。
逆に、パンジー&ビオラのように細い「ひげ根」がたくさん張るタイプは、根の先端を少し切ることで、新しい根の発達を促すことができます。ただし、根を切ってよいかは季節によっても変わるため、その都度の判断が必要です。
