「パワハラされた」「聞いてた話と違う」転職後にトラブルが起こる職場の「致命的な問題点」

「パワハラされた」「聞いてた話と違う」転職後にトラブルが起こる職場の「致命的な問題点」

シニア転職の現場では、選考中や入社後にトラブルが起こることもある。求職者と会社側が「話が違う!」と揉めて、しかも両者の言い分が全然違う……なんて事態だ。その実態を、シニア専門転職支援会社「シニアジョブ」代表の中島康恵氏が解説する。

◆■「パワハラされた!」「してない!」主張は平行線

まずは、どんな言い分の食い違いがあるのかを紹介したい。比較的よく見聞きするのは、求人企業に紹介したシニアが「就業先からパワハラを受けた」と言って、すぐに離職してしまうケースだ。

一方、企業側は「パワハラなどしていない。むしろ、スキルが不十分な人を紹介されて迷惑を被った」という主張をする。スキルの虚偽申告や資格の詐称なら紹介会社からも求職者を厳しく追求するが、パワハラの有無などは紹介会社による調査や解決が難しく、当事者間で泥沼化する可能性が高い。

パワハラだけでなく、入社したシニアから寄せられる「周囲が冷たく、馴染めない」、「上司や社長が相談に応じてくれない」、「上司や社長が指示をくれず、放置される」といった話も解決が難しい。

会社側に確認をしても「そんなことはない、むしろ、〇〇さんのほうが…」と返されるだけで、人間関係トラブルの証明ができないからだ。

◆■「嘘」や「後出しジャンケン」などあり得ない原因も

こうした採用後のトラブルが起こる原因には、企業とシニア人材のどちらかの「嘘や勘違い」がある。勘違いはともかく、嘘は悪質だ。言われた側は身に覚えのない話なので否定するしかなく、原因究明までトラブルが続いてしまう。

次に見かけるのが、「事前に言っていない話が出てくる」ケース。嘘や勘違いにも近いが、後出しジャンケンのように「聞いていない話」が後から出てきてトラブルになる。実際に、企業とシニアの言い分が大きく食い違った象徴的な事例があるので紹介しよう。

まず、そのシニア人材が最初に聞いていた仕事内容と入社後の仕事が違っていた。そのシニアの前職はマーケターだったが、入社後は事前説明にないリストラの断行など人事業務もやらされたという。

さらにそのシニアは足が悪いことを事前に伝えていたが、取引先などを招いた接待の席で畳に正座を強要され、さらに容態を悪化させた。これらについてその企業のトップは仕事内容もシニアの障害も「言っていない」「聞いていない」とシニアが辞めるまで話が平行線だった。

それもそのはず、あとでわかったことだが、社長とシニアの間に入っていたナンバー2がすべて自分の都合の良いように情報を操作していたという。このように明らかに悪意を持った人物が関与していた場合、その人物を正さない限り、企業と人材の食い違いは解消できない。もし途中のどこかでナンバー2とのやり取りの記録などを持って、トップとシニアが直接話し合うような場面があったならば、トラブルの解消は早かっただろう。


配信元: 日刊SPA!

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