◆モノを捨てるのが日常。広く見せる工夫も
——やはり収納の悩みは尽きないと。
ZUNDA:結婚して40平米弱の江戸川橋の賃貸マンションへ移ったとき、漫画や私服はだいぶ処分したんですが、いまもモノをガンガン捨てていますね。ミニマリストではないんですけど、そこはもう毎日闘いです。
——スッキリしているように見えますが、現実にはモノがギュウギュウに詰め込まれているんですか。
ZUNDA:キッチン横やトイレ横のストレージは天井まで高さをフルに利用しています。座卓などを置き、高さの低い家具をリビングに揃え、広く見えるような工夫もしているんですが、そんな贅沢な空間の使い方ばかりできないので。
ダイニングテーブルにモノがどんどん滞留していくため、その仕分け作業は日々していますし、紙で保存しておく必要がない書類などもすぐ写真を撮って捨てるようにしています。
——ちなみにうちは60平米弱での夫婦2人暮らしですが、一時期、荷物用の貸しスペースを借りていました。
ZUNDA:狭小物件で子持ちだと、場合によっては外部ストレージの検討も必要かもしれません。子どもの学校の制作物など、捨てにくいものは仙台の実家へ送っています。子供服のサイズが大きくなるにつれて、“かさ”が年々増していてヒヤヒヤしていますね。
——小学生くらいになると、お子さんがお友達の家へ行く機会も増えると思うんですが。
ZUNDA:「なんでうちは狭いの?」と、よく言われますよ。「貧乏だからです」と説明していますけど、うちの子は生まれた時から狭小マンションなので、狭さには慣れています。
◆タワマン住人よりフットワークは軽い?

ZUNDA:そういう世帯年収で23区の駅から徒歩5分みたいな好立地に住むには、中古の狭小マンションは有力な選択肢です。息子の小学校では共働きが多数派で、うちも息子が中学生とかになれば妻も復職するかもしれませんが、共働き世帯のみなさんもある程度は手狭なところで工夫しながら生活している印象です。
——それでも地方にはない都市生活のメリットはあるということですね。
ZUNDA:交通利便性と広さはトレードオフですし、駅近で都心へのアクセスも良く、周辺環境的なメリットは確かにあるかなと。狭小マンションはタワマンより外出しやすく、リモートワークで気分を変えたくなったら近所のカフェでも仕事ができますし、ストレスはあまり感じていません。私は競馬が趣味ですが、家族と競馬場へ遊びに行けるくらいのゆとりもあります。
——貯蓄など資産形成はしやすいですか? 競馬の流れで聞くのもなんですけど(笑)。
ZUNDA:一応、新NISAのつみたて投資の非課税枠は上限まで入れています。積立だけなので年間120万円ですが。
——今後も住み替えなどはせず、狭小マンションに長く住み続けていく心算ですか?
ZUNDA:中古価格も上昇して、今のように便利な場所で住み替えるのは現実的ではないのかなと。子どもが独り立ちしたら移る理由もないというか、老後など将来を考えたら今のマンションに住み続けるほうが得策な気がしています。とくに練馬区は近い将来、高齢者世帯ばかりになるという予測もあるので。
——ファミリータイプの物件より通院や買い物に便利な物件の需要が高まると。確かに「子ども部屋が必要な時期は10代・20代の一時期だけ」って、よく言いますもんね。
ZUNDA:父が亡くなってから、母がいま一人で6DK /120平米の実家に住んでいるんですが、結局、持て余してしまうんですよね。駅から遠くて普段の買い物にも不便していますし、駅遠で広い物件よりも、便利な駅近から離れず、狭小物件で資金的な余裕を持つことが私の場合は一番良いのかなと感じています。たまにはキングサイズのベッドで大の字になって寝たいですけど。
<取材・文/伊藤綾、取材協力/住まいマガジン「スミノバ」>
―[狭すぎる家、住んでみたらこうだった]―
【伊藤綾】
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii

