スマホの“おすすめ”が、知らぬ間に我々を洗脳する…ハマりがちな4つのパターン

スマホの“おすすめ”が、知らぬ間に我々を洗脳する…ハマりがちな4つのパターン

◆【洗脳リスク③】興味を完全把握された「価値観の偏った関連動画」

[デジタル洗脳]の恐怖
ヒロイズムを刺激され、他人のトラブルをSNSで攻撃する
ITジャーナリストの高橋暁子氏によると、“見続けてしまう系”ループ動画は、価値観が偏る入り口になりやすいという。

「アルゴリズムは年齢や性別、生活状況まで含めてユーザーの嗜好を細かく分析します。中高生女子なら『推し活』『キャラグッズ』、男性なら『自己啓発』『投資』、主婦なら『美容』『節約』、シニアなら『健康』『医療』といった具合に、ハマりやすいジャンルはかなり明確に分かれています」

興味深いのは、家族の中でも“見ている世界”がまったく違う点だ。同じ家に暮らしていても、父のスマホには投資や陰謀論的な動画、母には美容や健康法、娘には推しやキャラクター動画ばかりが流れる。

「それぞれが“自分の好みど真ん中”の動画しか見なくなると、アルゴリズムはさらに精度を上げ、関連動画を延々と供給します。気づけば、異なる意見や別ジャンルの情報がほとんど入ってこない状態に」

さらに厄介なのは、同じ属性の人ほど似たレコメンド環境に置かれることだ。

「同じような属性の人たちには似たような動画がレコメンドされるため、現実世界での会話も似通ってきます。そのため、かなり偏った意見でも『周りも同じことを言っている=これが普通』と錯覚しやすくなるのです。デジタルの枠を超えて洗脳が進むことになります」

◆【洗脳リスク④】いつの間にか“買わされる”!?「先回りレコメンド機能」

[デジタル洗脳]の恐怖
興味がなかった商品も、いろんな人が紹介すると欲しくなる
ネットの商品広告やECサイトを見ていると、気になっている商品を検索する前から先回りしてレコメンドされることがある。「スマホが自分の会話を聞いているようだ」と恐怖を覚えるほどだが、前出の高橋氏は「実際に盗聴しているのではなく、ビッグデータの精度が高すぎるのが原因」と解説する。

「GoogleやAmazonなどのプラットフォーム企業は、ユーザーの検索履歴、閲覧履歴、位置情報、アプリ使用履歴、購入履歴などの大量の行動データを持っています。過去に自分自身が関連する情報を検索していたり、位置情報の近くにいる人が検索していたりすることが原因となり、趣味嗜好と合致した情報が出てくるのです」

ビッグデータとAIによる分析が的確すぎるあまり、先回りされているような感覚を覚えるというわけだ。

「便利な機能である一方、消費欲求を先回りされてしまうので、たいして欲しくなかったものでも『そういえばこれが欲しかったんだ』と錯覚させられてしまうことがある。生活必需品以外で特定の分野への支出や行動、例えばイベント参加やグッズ購入などが増加している場合、デジタル洗脳が加速していると考えられます」

多くの情報に触れる環境で本当に欲しい物を見極めるのは難しい。いつの間にやら〝買わされていた〞ネットショッピングにはご注意!

【ライター 黒猫ドラネコ氏】
スピリチュアルビジネス、偽医学・疑似科学、反ワクチン・陰謀論、デマや怪しいものを常にウォッチ。X:@kurodoraneko15
[デジタル洗脳]の恐怖
ライターの黒猫ドラネコ氏
【法廷臨床心理学博士 遠藤貴則氏】
ビジネスサイエンスジャパン取締役。ニューロマーケティング(脳科学マーケティング)トレーナー、法廷・犯罪心理の専門家
[デジタル洗脳]の恐怖
法廷臨床心理学博士の遠藤貴則氏
【ITジャーナリスト 高橋暁子氏】
成蹊大学客員教授。専門はSNS、情報リテラシー教育など。インターネット関連の事件やトラブル、ICT教育事情に詳しい
[デジタル洗脳]の恐怖
ITジャーナリストの高橋暁子氏
※2026年2月24日・3月3日合併号より

取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/サダ

―[[デジタル洗脳]の恐怖]―

配信元: 日刊SPA!

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