40代で発覚する人も急増…3つの事例でわかる「グレーゾーン社員」の特徴。ハラスメントにならない接し方も紹介

40代で発覚する人も急増…3つの事例でわかる「グレーゾーン社員」の特徴。ハラスメントにならない接し方も紹介

指示が伝わらない、空気が読めない、些細なことで感情が爆発するetc…

あなたの職場には、こういった「なんとなく仕事がしづらい人」はいないだろうか?

実際、診断名はつかないけど、本人も周囲も困るといった人が増えている。『あなたの職場を憂鬱にする人たち』(インターナショナル新書)を上梓した、心理学者でカウンセラーの舟木彩乃氏によると、こうした人を「グレーゾーン社員」と呼ぶことがあるという。

現場で起きたトラブルと舟木氏の解説を通して、グレーゾーン社員の特徴や接し方を見ていこう。

職場にいる「困った人」、実はグレーゾーンかも
※画像はイメージです

◆職場にいる「困った人」、実はグレーゾーンかも

「いつも5分だけ遅刻する」「探し物ばかりしている」「ダブルブッキングを繰り返す」。

こうした行動は、職場でよく見かける。注意しても改善せず、やる気がない、協調性がないと誤解されることもある。

しかし、その裏には本人が意図していない特性が隠れている場合があると、心理学者でカウンセラーの舟木彩乃氏は指摘する。

「発達障害グレーゾーンとは、医学的な診断はつかないものの、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)の特性を一部持つ人たちのことを指します」

「診断済みで障害者手帳を持つ人は、就職時にそれに対する配慮を受けますが、グレーゾーンの人は一般就労の枠で働くため、配慮の対象になりにくいんです。結果として、本人も周囲も気づかないまま『なんとなく仕事ができない人』というレッテルを貼られてしまうのです」

多くの場合、問題が表に出るのは適応障害などを発症してからだ。

遅刻やミスを繰り返し、上司から注意を受け続けるうちに本人も「なぜ自分はうまくいかないのか」と追い詰められ、受診をきっかけに初めてグレーゾーンだったと分かるという。

特徴的なのは、こうした特性が「微妙に現れる」点だ。発達障害の特性が明確な場合では、約束そのものを忘れていたり、1時間単位で遅刻するところを、グレーゾーンでは10分程度に収まることも多い。

「本人の努力次第では表面上は普通を保てますが、その裏では常に気を張り、エネルギーを消耗し続けています」と舟木氏。

さらに、ADHD傾向の人は時間管理が苦手で、予定を詰め込みすぎたり、思いつきで行動を変えたりする。

ASD傾向の人は曖昧な指示を理解しづらく、空気を読まない率直な指摘をしてしまうこともある。こうした特性が少しだけ見えるのが、グレーゾーンの特徴だ。

実際に、グレーゾーン社員の特性が原因で職場にトラブルが起きることも少なくない。舟木氏は現場で相談を受けた事例を紹介する。

心理学者でカウンセラーの舟木彩乃氏
心理学者・カウンセラーの舟木彩乃氏


◆【事例①】居酒屋の騒音で限界……先輩に「キモい!」と爆発

職場の懇親会で居酒屋に行ったAさん(20代女性、ADHD傾向)。

店内は大音量のBGM、複数のグループの会話、店員の動きで刺激が溢れていた。

Aさんは感覚過敏の特性があり、最初は我慢していたが徐々にイライラが高まる。隣に座った先輩に肩を叩かれた瞬間、ついに限界がきた。

「ほんっとにキモいんですけど!」

強い口調で怒鳴ってしまい、先輩も反発。場は険悪になった。上司がAさんを静かな場所に連れ出し落ち着かせ、翌日、双方で話し合いの場を設けた。

「Aさんは主にADHD傾向で、刺激に対して過敏に反応しやすい特性があります。ADHDもASDも共通して感覚過敏がある場合が多く、聴覚が敏感な場合では騒がしい場所や強い音に弱いのです。

イライラが高まると我慢がきかなくなり、本人の意思とは無関係に行動が爆発することもあります。環境や接し方を少し変えるだけで、全体のストレスは大幅に減らせます」


配信元: 日刊SPA!

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