
子どもの居場所を作るために大熊へ
ChibaLii(ちばりー)と申します。高校教員から始まり約20年、出身地の関東だけでなく、北海道、広島、そして現在の仙台・大熊など、日本全国の教育を見ながら活動してきました。
大熊町に関わり始めたのは2023年4月です。学び舎ゆめの森が開校し、子どもたちが避難先の会津から大熊町に戻ってきた際、町から放課後児童クラブの委託が出され、サポートスタッフとして仙台から週1回程度通い始めたのがきっかけです。現在も放課後の居場所作りに関わり続けていて、2025年10月からは児童クラブの現地担当者となりました。
町全体で子どもたちを育てる
私が教育の道に進んだのは、実は特に理由があったわけでは無く、様々な人とのご縁がきっかけです。もともと獣医を目指していたのですが、大学時代の様々な出会いを通じて、星槎という教育グループに入ることになりました。そこで、人と関わり続ける楽しさを知り、教育に携わるようになりました。
大熊の子どもたちと関わる中で特に印象に残っている出来事は、ゆめの森の校舎がまだ完成していなかった2023年、学校の授業や児童クラブを、町の公共施設(linkるや福祉センターなど)を利用して行っていたことです。子どもたちの数は少なかったのですが、町全体で子どもたちを育てていく雰囲気が強くありました。子どもたちは、すれ違った人みんなに元気に挨拶をしますし、地域の方々も温かく見守ってくれました。地域で子育てをしている田舎の良さのようなものを感じられ、非常に印象深い経験です。
全国の公教育や放課後児童クラブの現場を行き来して感じるのは、学校(教育)と児童クラブ(児童福祉)では関わる視点が違うということです。そのため、児童クラブでは教育の視点は脇に置き、生活の場を守る大人という意識で関わるように気をつけています。もちろん伝え方の技術は必要ですが、子ども扱いせず一人の市民として接し、危ないことや望ましくない言動は「それは良くないと思うよ」と伝え、良いと思うことは「いいね」と伝えるようにしています。シンプルに誠実に、子どもたちと向き合うようにしています。

これから取り組みたいと思っているのは、星槎国際高等学校の相双キャンパスを盛り上げることです。ゆめの森は義務教育学校なので9年生(中学生)までしか通えません。現状、卒業後は町外の学校に通う必要がありますが、地域で育った子どもたちが、ゆめの森で学んだことをそのまま活かして地域で高校生・大学生になれるように、選択肢を作りたいと思っています。今後は高校を起点に、高校生と一緒にまちづくりをしながら地域を盛り上げていきたいと考えています。
教育と地域を繋げていく上で、やはり大事なのは人との繋がりです。時代が進みシステム化されても、最終的に求めているのは人との繋がりでしょう。単に便利な施設や町並みではなく、「あの人がいるから行こう・戻ろう」と思えるような、安心して関われる場所、心がそこに残るような繋がりを大事にしたいと思っています。

