歯垢リスクは“お口だけの問題”ではない
歯垢リスクは、お口の中だけの問題ではありません。歯垢が増えて口内環境が乱れると、歯ぐきに炎症が起こりやすくなり、その影響が全身に及ぶ可能性も指摘されています。
歯垢は細菌のかたまりのため、増えるほど活動が活発になります。そのため、歯ぐきに炎症があると、その細菌が血流に入り、脳卒中との関連や認知機能への影響、糖尿病の悪化などにつながる可能性があるといわれています。
近年では、歯垢の増加がむし歯や歯周病だけでなく、糖尿病、心筋梗塞、アルツハイマー病などの全身疾患にも関係する可能性が示されています。
そのため、「ろれつが回らない」などの変化から口の乾きを感じたときは、歯垢リスクのサインかもしれません。単なる口の不調と見過ごさず、体全体の健康を見直すきっかけにしましょう。
歯垢リスクを高めないための生活習慣
歯垢リスクを抑えるには、特別なケアよりも日々の習慣が大切です。口の乾きを防ぎ、唾液の働きを助ける行動を取り入れることで、口内環境が整いやすくなるでしょう。毎日の中で手軽に取り入れられる、歯垢リスク対策をご紹介します。
(1) お口まわりのストレッチ
お口まわりのストレッチは、口の乾き対策や話しにくさの予防に効果的です。口を大きく開け閉めしたり、「あ・い・う・え・お」とはっきり発音したりするだけでも口周辺の筋肉が動き、唾液が出やすくなります。
(2) 唾液腺マッサージ
唾液の分泌を促したいときは、唾液腺マッサージがおすすめです。耳の下・あごの下・頬のあたりを、指の腹で円を描くようにやさしく刺激しましょう。食前や口の乾きを感じたときに行うと効果的です。
(3)口を閉じる意識(鼻呼吸)
日中は口を閉じ、鼻で呼吸することを意識しましょう。口呼吸は口の中を乾燥させ、歯垢が増えやすい環境につながります。気づいたときに整えるだけでも、お口の乾燥対策になります。
(4)よく噛んで食べる
よく噛むことを意識しましょう。噛む動作は唾液の分泌を促し、口の中を清潔に保ちやすくします。
唾液には、お口の中で細菌が増殖するのを抑えたり、食べかすや汚れを洗い流したりする働きがあり、口内環境を自然に整えやすくしてくれます。
日常的なお口のケアとしてガムを取り入れるのもおすすめです。なかでも、歯垢の生成を抑えるユーカリ抽出物や、歯垢をはがれやすくするキシリトールを含むガムは、取り入れやすいケア方法のひとつです。歯垢リスク対策として、口内環境をすこやかに保つ習慣に取り入れやすい方法といえるでしょう。

