◆大事なのは「かっこよく見えるかどうか」
シルエットの組み立てがあまりにも難しく野暮ったく見えるため、セレクトショップの別注品などではシルエットをオーバーサイズにしたものや素材を変えて作業着に見えない上品さをプラスしたものなども多い。G9が名作なのはわかるんですが、大事なのは「かっこよく見えるかどうか」です。
「G9って名作で〜」とキャバクラで能弁を垂れるだけのダサおじは誰の目から見てもかっこ悪い! 名作を着るならかっこよく合わせないとバラクータに失礼だと思いませんか……??
◆④細すぎる綺麗めミリタリーアウター(パラシュートボタン)

誰がどう見ても今のトレンドには合わない細身シルエット……ミリタリーという土臭い印象に反するコンパクトなサイズ感はどうにも「なんちゃって品」な雰囲気が漂い安っぽい。
ポケットの数が多く、タフで耐久性が高いため支持されているのかもしれないが、そこでモノ選びをしているとするとそれは「実用品」としての評価。
「おしゃれ着」としてはトレンドにも反するし、ミリタリーのオリジナルデザインにも反するし、いいところが少なすぎる……。
◆なぜかこの手のアイテムは安っぽい仕様に
さらになぜかこの手のアイテムはボタンだけ妙にこだわっており、ミリタリーディティールでも見られるパラシュートボタンを採用しています。パラシュートボタンとはテープに固定させた形状で物理的にボタンが外れることがほぼない実用性に優れた機構。
そのためミリタリーでもよく採用されるのですが、なぜかこの手のアイテムはカラフルなテープを使ったりと安っぽい仕様にしがち。
なぜわざわざパラシュートボタンを採用するのか謎。確かに実用性は高いけれど、チープな印象しか残らないと思うのだけれど……。
◆⑤ショートダッフルコート

もともとダッフルコートは学生のイメージが強く、カジュアルアイテムとしては敬遠されがちだった。
そんな中、ショート丈でブルゾンライクに仕上げたシルエットが人気となり「学生感のないショートダッフル」ということで人気を博したのがこのカテゴリ。
◆大衆に消費され、時代遅れの長物に
しかし、それも多くの格安量販店に消費されてしまい、普及に普及を繰り返し、ファッションに興味がないおじさん層にまで届くように。すると反動でロング丈のダッフルコートなどが人気となり、現在はオーバーサイズでロングコートのダッフルコートのほうが人気に。ショートダッフルは時代遅れの長物となってしまったのです。
今だにショートダッフルを着ている人は絶滅危惧種。今すぐ街に出て新しいコートを買おう!
以上、買っちゃいけない「10年前のトレンドアウター」5選でした
―[メンズファッションバイヤーMB]―
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)

