自信を持ちたいのに…自分を認められない人は
今回は「中核的感情欲求」で提唱されている5つの中から、とくに2つを解説していきます(私自身の心理学や心理療法の学びをベースに、独自の解釈を加えている点をここにお断りしておきます)
まず一つ目は
~有能な人間になりたい。いろんなことがうまくできるようになりたい。自信を持ちたい~
こんな欲求を持つ方も多いのではないでしょうか。
「無駄にがんばり過ぎる」ことは推奨しませんが、その人が「やってみたい」と思う対象があり、それに対して適度にがんばること、そしてそのがんばりに対して「よくやったね」と声をかけること自体は、「自分にやさしくする」生き方に含まれると考えます。
その際に重要なのは、結果をすぐに求めないということです。結果の良し悪しにかかわらず、チャレンジしたこと、がんばっていること自体を褒めるようにします。そしてチャレンジする課題については、小さく分解して、スモールステップで取り組めるよう、具体的な計画を立ててあげましょう。
例えば私は2019年頃から将棋を学び始めました。なかなか上達しないので、時には嫌になって投げ出したくなることがあります。
そういうときが「ヘルシーさん」の出番です。
「毎日将棋のお稽古していて偉いね」「上達も大事だけど、将棋というゲームそのものを楽しめばいいんじゃない?」などと声をかけ、「えみちゃん」がくじけないようにサポートします。
がんばってもうまくいかないことは誰にだってあります。そのようなときに「チャイルド」の残念な気持ちを受け止め、また新たな気持ちでチャレンジできるよう、あえてその課題から離れてみることを促すのも一つの手です。
ありのままでいたい!自分ファーストは悪いこと?
~自分の感情や思いを自由に表現したい。自分自身の価値や意志を大事にしたい~
これは「自分ファースト」でいたい、という欲求です。
満たすためには、他人の気持ちをおもんぱかって、他人の世話をしたり他人の言いなりになったりする(他人ファースト)ではなく、出発点をまず「自分」に置き、「自分はどう思うのか」「自分は何をしたいのか」ということをまず自分に問い、可能な限り、それらの思いや感情や意志や価値を実現する方向で行動を起こしましょう、ということになります。
こんなふうに書くと非常に抽象的な感じがするかもしれませんが、これらを実践するとしたら、まずは小さなことからです。
「ヘルシーさん」はコーヒーを飲みたい、「えみちゃん」はみかんジュースが飲みたいというときは、相談して決めます。例えば午後からの仕事がハードでコーヒーを飲んで気合いを入れたいときなどは、「えみちゃん、ごめんね。今は仕事のためにもコーヒーを飲みたいんだけれど、いい? 仕事が終わったらみかんジュースを買って帰って、家で一緒に飲むことにしない?」と交渉することもあります。
すべて「チャイルド」の言いなりになる必要はないのです。可能であれば「チャイルド」の欲求を叶えますが、そうもいかないときは、前述の私の例のように「ごめんね」と言って、それが今すぐ叶えられない理由をきちんと説明し、交渉します。
この欲求は、日々の服装や食べ物・飲み物や活動のチョイスだけでなく、もっと大きな進路選択や、人付き合いや、生き方のチョイスにも関わってきます。
世間が「よし」とする生き方に沿うのではなく、自分自身(「チャイルド」と「ヘルシーさん」)の価値に沿った生き方を選ぶことで、欲求が満たされ、ひいてはそれが「自分にやさしくする生き方」につながります。

