◆“世界観を作る世代”の美意識

「男性だと、バイクが趣味とか、音楽をされている方だと楽器を大切に飾ったり、ガンプラやフィギュアが好きといった方もいますよね。コレクション欲みたいなものが一番近いと思うのですが、『すごくこだわりのある手帳にしたい』『シールも一つずつちゃんとこだわりを持って貼りたい』という思いがあるんです。
この『世界観へのこだわり』は、今のJC・JK、いわゆるα世代の子たちには、もう染み付いている感覚だと思います。例えばInstagramの投稿でも、上の世代だと旅行に行ったときやご飯など、リアルの生活に結びついた写真を上げることが多いですよね。
でも、今の若い子たちは、どちらかというと『世界観』をちゃんと作り込んだうえでアップします。例えば『白』を基調としたアカウントなら、白っぽい投稿だけを集めて載せる。それ以外の写真は、フィードには上げずに全部ストーリーズ(24時間限定で消えてしまう)に載せる、というように。
一般の子でもそういうこだわりや美的感覚みたいなものは、他の世代よりもすごく強いんじゃないかなという気がします」(椎木さん)
◆過熱するブームの副作用も

「昨年までは『交換も楽しい』という状況だったのですが、今は盛り上がりすぎてしまって、お小遣いやバイト代をたくさん使って集めたものを気軽に人にあげたくないという気持ちからになってきた感じはありますね。『こんなレアなのに…』と、ちょっと損した気分になるというか。
私が気にしているのは、子供たちの間のコミュニケーション、特に盗難のトラブルです。どうしても欲しいという気持ちが高まって、休み時間にこっそり取ってしまう子供もいます。結果、ケンカになることもありますし、最近は親が介入するパターンがすごく多いですね。
金銭が絡む問題なので、ただ『ごめんなさいして返しましょう』では済まされず、学校や親としてちゃんと対応しないといけなく、子どもたちだけの世界の話ではなく、おおごとになってしまうケースもよくあります。小学生からしたら決して安いものではないからこそのトラブルだと思います」(椎木さん)

