【連載】月刊ブング・ジャム Vol.107 ブング・ジャムの2026年初文具 その2

【連載】月刊ブング・ジャム Vol.107 ブング・ジャムの2026年初文具 その2



文具のとびら編集部

本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、ブング・ジャムのみなさんが2026年に初めて購入した文房具を紹介してもらいました。

第2回目は高畑編集長の初文具です。
(写真左からきだてさん、他故さん、高畑編集長)*2025年11月7日撮影
*鼎談は2026年2月23日にリモートで行われました。



地元の文具店に行ってきました!

文具王1.jpg

――じゃあ次は高畑編集長お願いします。

【高畑】はい。正月は実家に帰ったんですよ。で、実家が香川県なんですが、 香川に帰ったからには、香川の文具屋も見ておきたいってのがあるわけですよ。

【他故】うん、分かる分かる。

【高畑】普段行かない土地に行ったら、そこの文房具屋さんをのぞくっていうのは、時間が余ればやりたじゃないですか。で、香川にはですね、「文具生活」っていうお店がありまして。香川の中では、結構充実したお店なわけですよ。

【きだて】わりと有名なお店だよね。

【高畑】その文具生活に行ってきて買ったものという話なんですけど。文具生活って、香川の中ではかなり大きくて、品揃えもしっかりと広範囲にわたっていて、本当に一般文具、新商品から高級筆記具まで色々とあってですね。しかも正月三が日じゃないですか、中に入るとですね、お年玉をもらった中高生とかがガラスケースの前で友達と一緒に「お前どっち買う?」みたいな話をしてて。

【他故】いい光景だ(笑)。

【高畑】結構マニアックなものも入ってる文具屋さんなので、俺的にはですね「おお、お年玉で文房具買いに来てる学生を見た」みたいなのがちょっと嬉しい。

【他故】ははは、嬉しいね(笑)。

【きだて】やっぱ、高いシャーペンとか買ってんのかね。

【高畑】でもね、高い万年筆を買ったりする子もいるみたいで。

【他故】へえ、それはすごい。

【高畑】お店の人ともちょっと話したんだけど、「ちょうど今、ツイスビー万年筆が売れた」と言っていたから、そういうのも売れるんだと思って。

【他故】うん。

【高畑】それで、「文具生活大賞」という紙がお店に置いてあったんだけど。これもまた、なかなか良くてですね。「Bun2大賞」もあるけれど、「文具生活大賞」は、文具生活が独自にやってる大賞で、リアルに売れた文房具をお店のデータで出してるんですね。今回で5回目ということで。

【きだて】POSデータ直結かよ(笑)。

【高畑】これがまたすごくてさ。ボールペン部門の大賞が「ジェットストリーム」のライトタッチの4&1なんですよ。なかなか渋い。

【他故】おおー。

【高畑】で、2位がジェットストリームの新軸色で、普通に「ああ確かにね」みたいな感じがするじゃないですか。なかなか面白い。シャープペンシルは「クルトガ」で三菱結構が強いんですけど、まあそんなのが載っていて面白いんだけど。それで、「フローチューン」を説明しているコメントを見ると、「フヨッとします」って書いてある。

【きだて】いいね。ネットとかの情報を見て書いたんじゃない、自分の手で感じたやつを書いてる。

【高畑】そう。ちゃんと分かってるコメントなんですよ。「明るく・淡く・柔らかく」って書いてあって、「あれ、なんだか別物に見えてきた。こ、これがフリクションだと!」って書いてあったりとか。

【きだて】ちゃんと文具好きな人がやってるな。

【他故】分かってる人が書いてるね。

【きだて】俺たちには分かる。分かってる人がやってることが分かる(笑)。

【高畑】コメントもすごい面白いし、こんな新聞を出してるっていう時点でなかなか素敵だよね。

【他故】アクティブだよね。すごいすごい。

【高畑】そういうお店に行ったので、せっかくなんでここで買い物しようということで、中高生につられてですね、ラダイトの「エバードローシャープペン」を買ってきました。

文具王2.jpg【きだて】はいはい。

【高畑】これは、急に欲しくなったというよりは、買うタイミングを逸してたので。これ5,000円近くするんだけど、低重心でちょっと重めで、これはまあ順当にっていうとこなんですけど、あとは香川に帰ったので、やっぱインクを買っておこうということで。

【他故】ご当地インクか。

【高畑】「釜玉」っていうインクがあったので。

【他故】釜玉!

【きだて】さすがうどん県のインクだね。

【高畑】やっぱり、地元のインクを買わなきゃねっていうことで、買ってきたのがこんな感じですよ。釜玉うどんの卵の黄身の色なんだけど。

文具王4.jpg【他故】だいぶ黄色いね。

【きだて】卵寄りの色だね。

【高畑】卵と醤油なので、ちょっと黄色が強めだよね。ここら辺のインクが溜まってるところが、ちょっと醤油っぽく見えてる感じかな。

【きだて】言われてみると、意外とちゃんと釜玉感があるな。

【高畑】卵の照り感がちょっと出てるよね。

【他故】あるよね。

【高畑】これを買ったのと、いつも持ってる手帳にシールを貼りたかったので、これはサンビーが出してる「マルチステッカー」。マグカップに貼っても平気っていうステッカーで、アーティストとコラボしてる。

【きだて】はいはい。

【高畑】それがオビワンさんのが出てて、この「レトロ郵便」という郵便配達員がモチーフのシールが可愛かったのでこれを買って、今年は手帳これにしようみたいな。いつも正月に、手帳の表面に「今年は何を貼ろう」みたいな感じでやってて、去年は香港にいたので、香港のシールを貼ったんですけど(こちらの記事を参照)、今年は1軒目に入ったお店で買ったシールを買って貼っておこうということで、オビワンさんのレトロ郵便のステッカーを買いました。

文具王3.jpg【他故】なるほど。

【高畑】あとこれは、文具生活じゃなくて、帰りの空港で買ったやつなんだけど、ペノンの「旅するマグネット」シリーズの香川のやつで、「うどん」が描かれているので、これを買った。

【きだて】本当に、どんだけ好きなんだ(笑)。

【高畑】この左上は、女性が麺を湯がいているので、これはセルフのお店ですよね。それで、うどんといえばおでんっていうのが分かってる感じがいいかなと思ってます。

【きだて】その文化はないから、よく分からんのだけど。

【高畑】おでんが必要なのは何でかって言うと、毎日うどん食ってる人は小麦粉しか食べてないことになるので、タンパク質とかを摂るにはやっぱおでんを食わないとバランスが取れないんですよね。なので、かなりの確率でおでんが置いてあるのが香川のうどん屋なので。で、それこそこれが釜玉ですよ。

【他故】はい、釜玉うどんだね。

【高畑】こっちにはいりこがあるっていうのが、なかなかいいじゃないですか。

【きだて】ペノンだから、ちょっと立体感もあって。

【高畑】そうそう。これ、リサイクルタイルでできてるやつですよね。これ、全国の47都道府県の全部あるんじゃないかな(※実際は全ての都道府県ではありませんでした)。

【他故】もう全部あるんだっけ?

【高畑】各地それぞれのアーティストと組んでやってるみたいですね。なので、地域によってアーティストが違うから、絵のタッチも違うはずなんですよ。香川は割と僕が好きなテイストだったので、可愛らしくていいなと思って。

【他故】それ、可愛くていいね。

【高畑】なので、皆さんもどこかへ行ったら、その土地土地のお土産物売り場とかに結構入ってる場合があって、そこじゃないと買えないのを売ってるので、それもいいかなっていう感じで買ってきたよっていう。まあちょっと雑多な感じではあるんだけど、正月なので初文具といえばこんな感じになっちゃうよねっていう。

【きだて】「旅するマグネット」って、アーティストもそれぞれご当地の人を使ってるんだっけ?

【高畑】だったんじゃないかな。

【他故】確かそう。

【高畑】そういうところが気が利いてるよね。

【きだて】ちょっと出先で買ってくるには、なかなか良さげでいいね。

【高畑】これちっちゃくて全部四角いから、行った県のやつを、例えば冷蔵庫の表面とかに順番に並べていくと、どこへ行ったのかが分かる。

【きだて】それは47個揃えたいよね。

【高畑】そうなってくるし、「ここはまだないね」みたいになるじゃん。自分は東北まだあんまり行ってないなとか、中部地方弱いなとかあるじゃないですか。そういうのが見て分かるので、行ったら買うっていうのも全然アリだなと思って。

【きだて】47どころか、1都道府県につきいくつもあるから。

【他故】それぞれ3つぐらいあるんじゃなかったっけ?

【高畑】だから、これも讃岐うどんじゃないやつもあったと思う。

【きだて】うどん以外にも3柄あるな。

【他故】そんなにあるんだ。さすが。

【高畑】選択肢がああって、いいなと思うんだけど。でもさ、一県でいくつもあるわけじゃん。ペノンのこの品種の多さに対応する力の凄さっていうかさ。むちゃくちゃあるじゃん。

【きだて】うん。

【高畑】美術館へ行ったら、例えばゴッホ展だとゴッホの絵が描いてあるマグネットがあるしさ、行くたびに違うんだよね。

【他故】すごい量があるよね。

【高畑】東京駅には、スイカペンギンがいたりするし。いろんなところで、このバージョン違いがいっぱいいるので、上手いフォーマットだなっていう気はするんだけど。

【きだて】今ね、ペノンのサイトを見てるんですけど、滋賀県がないじゃねえか。

【他故】まだないんだっけ?

【きだて】滋賀ないね。和歌山ですら3柄とかあるのに、滋賀は0かって(編集部注:この鼎談の収録後に後滋賀県のマグネットも発売されました/こちらの記事を参照)。

【他故】じゃあこれからだよ。

【高畑】アーティストが出てきてないんじゃない? でも、ペノンって元々は筆記具だから。

【きだて】ゴッホとかの絵画を軸にしたアートペンがね。

【高畑】ボールペンの表面に凹凸の特殊印刷をやるところから始まって、絵はがきを作ったりして。で、その後はマグネットに来てっていうことで、かなりいろんなところに出てきてるなっていうのが面白いし。

【他故】そうだよね。

【高畑】インクもさ、いっぱいあるからいくら買ってもっていう気もするんだけど、ただご当地感があるものがいいなと思って。最近は大概のものはどこでも買えちゃうんだけども、その地域性がちゃんと分かるものってなると、インクは割とあるよね。地域がちゃんと分かるものがあるので。

【他故】そうね。

【きだて】インクはね、お土産としていいなっていうのもあるし。あとは、ご当地キャラの付いたボールペンとかも、まあまあ土産物屋へ行けばあったりするじゃん。それに加えて、このペノンのマグネットが新たに選択肢に入ったのは、ちょっといいかな。

【他故】いいよね。

【きだて】四国も香川以外はないね(編集部注:2026年2月27日に「四国のコンプリートを達成」とペノンから発表されました/関連記事)。

【他故】まだないんだ。

【きだて】意外と抜けてるよ。

【他故】じゃあ、まだ全然なんだね。

【高畑】これから増えてくのかな。やる気はありそうな気がするんだけど。そんな発表してなかったっけ?

【他故】だんだん増やしていくのかね。「47都道府県製作中」って書いてあるね。だから、やる気ではいるんだよね。

【きだて】他故さん、静岡だって伊豆と浜松側のものはないよ。富士山と大井川鐵道しかないぞ。

【他故】そう。静岡はど真ん中辺りしかないんですよ。だから、静岡土産としては 1/3 だなっていう。

【きだて】厳しい(苦笑)。

【高畑】四国は香川県ばっかり4つあるんだ。俺的には、瀬戸大橋とか金比羅宮があるあたりがなかなかいい感じだけど、まだまだだね。

【きだて】でも、こうやって見てみると、このマグネットのシリーズはなかなかにいいね。こうやって改めて見ると、俺も出先で買っちゃいそうだな。

【他故】全部のマグネットを一気に売るような店は基本ないって話を聞いてたんだけど。特別のポップアップ以外ではやらないみたいな。

【高畑】こういうのは、まとめてポップアップで買えたとしても、そこで買うんじゃなくて、その場所へ行って買いたいよね。

【他故】そりゃそうだよね。

【高畑】やっぱり、どこかに行ったらその土地の何かを買いたいし、その土地のものを食べたいよね。旅行先でわざわざマクドナルドとかに入らないじゃん。

【他故】まあ、できればね。

【高畑】「この辺はそばが有名なんですね」とか言ったら、そばを食いたいし。せっかく行った先で文房具を買うんだったら、できたらそういうご当地感のあるやつを買いたい。このぐらいだと言い訳もきくというか、ちょっと使えなくもないし。あと場所もあんまり取らないので。

【他故】そうね。

【きだて】あとは、冷蔵庫貼っておけば、折りに触れ見るじゃん。しまい込まずに済むというか。

【高畑】冷蔵庫がモザイク的に可愛くなっていくので、それもいいなっていう感じですね。

【他故】これ本当に、土地によってすごい偏ってるね。宮城がすごい量があるね。

【きだて】宮城と神奈川が2トップぐらいだね。

【他故】すごいね。神奈川が1番多いか。

【きだて】神奈川が17個もあるんだよ。

【高畑】これは、アーティストがいるというのもあるんじゃない?

【きだて】多分、そういうのもあるのかね。

【高畑】あと、やっぱ観光地が多いからね。

【他故】確かに、横浜、鎌倉、湘南、箱根…そりゃ多いわな。

【高畑】その土地へ行ってもあるし、美術展に行って買うもあるんだよね。あと、そういえば我々のも…。

【他故】ああ、作ってたね。文具王生誕記念マグネット。

【高畑】そういうのもやったりとかしてるので、なかなかいい感じ。だから、行った先のやつをこうやってモザイクにして並べていくと、自分のスマホのカメラロールを並べてるみたいな絵ができるじゃん。それはなんかいいなと思って、これを集めていくのもなかなかいいよね。

【きだて】なかなか楽しそうだね。お土産文具として、ちょっと新しくていいね。

【他故】そうだね。自分へのお土産にはすごくいいな。それ見たら必ず思い出すじゃん。「これ買った時は、ああそうだだった」みたいな感じでね。

【高畑】そうなんだよね。で、このご当地インクもシャレが効いてるのがいいので。何か香川県って、こういう釜玉うどんとか、面白に行っちゃうんだよね。

文具王5.jpg【他故】ひねる感じ(笑)。

【高畑】キレイな山があるとかじゃなくてさ。実は、もう1個俺持ってるのが、「うどん出汁ゴールド」っていう。

【他故】ああ、銀ラメが入ってるやつだったっけ?

【高畑】緑のラメが入ってる。

【他故】ああそうか、ネギか。

【高畑】そう、「ネギです」とか言ってて、出汁の黄色にネギの緑が中でキラキラしてるっていう。ラメインクで書くとキレイなんだけど、ちょっとうどんの出汁の匂いがしそうな感じ。

【他故】ははは(笑)。

【高畑】黄色のインクって言ったらそこまでなんだけど、そこに「釜玉」っていう名前が付くと、「ああ釜玉」ってなるところがインクの面白いとこなので。インクなんて無尽蔵に色が作れるって思っちゃうと、自分が行ったところとか所縁のあるインクを買いたいよね。

【きだて】四国のインクでさ、ボトルの中にほんのちょろっとしかインクが入ってなくて、「早明浦ダムの水の色」ってどう?

【高畑】貯水率が低いっていうやつね。「そろそろやばいです」っていう。

【きだて】みんなうどん茹でるから (笑)。

【高畑】インクの沼かと思ったら湖だったっていう。

【他故】インク湖(笑)。

【高畑】そうそう。湖に沈むっていう、スケールのでかいやつで。

【きだて】ご当地インクで琵琶湖インクってないのかな?

【他故】聞いたことないね。

【高畑】滋賀の人はやっぱりね。

【きだて】琵琶湖の水なんて、どぶ色しでしかないですけどね。

【高畑】インクがどぶ色だったりするわけだよ。

【他故】琵琶湖インクいいね(笑)。

【高畑】インクの沼では飽き足らず、湖に沈むっていうね。

【他故】ははは、大きい(笑)。

【高畑】ちょっとスケールがでかい。

【きだて】ご当地インクでで琵琶湖のインクってないのかな。どこかで出してると思うんだけどな。

【高畑】あっても良さそうだけどね。

【他故】滋賀のご当地インクってないわけはないと思うけど。ただ、琵琶湖の色かどうかまではちょっと分からない。「草津の湯」みたいなキレイな色だといいんだけどね。

【きだて】そうね、あの草津のインクいいね。

【高畑】温泉地には、温泉インクがあったりするじゃないですか。

【きだて】うん。

【高畑】山の色とか川の色とか、ご当地の食べ物の色とか色々あったりするんだけど。せっかくだから、テーマ性で見ていくと「なんかね」っていうのもあったりするので。まあ、釜玉のインクは可愛くて、ひらがなで「かまたま」って書いてあるのも可愛いなと思って。

【他故】ああ、可愛いよね。ひらがなね。

【高畑】これは文具生活のオリジナルインクなので、その店にしかないインク。そういうのも、やっぱそこへ行って買いたいよね。

【他故】うん、1度は行ってみたいんだよな。

【きだて】それ、いりこの匂いはしないの?

【高畑】匂いはしないね。新生姜インクとかは匂いするけど。

【他故】そうね。匂いインクはきついのあるからね。

【きだて】ちゃんぽん麺とかあるよね。

【他故】あるある。

【高畑】これは、匂いはするけど、インクの匂いですね。

【他故】なるほど。

【高畑】まあ、正月といえばやっぱり実家っていうのが僕にはあるので。実家へ行ったついでにいつも寄れないことが多いんだけど、今回はちょっと空いた時間でお店に寄れたので、ちょうど良かったなと思います。



関連記事

【ニュース】「旅するマグネット」関西・近畿地方のコンプリートを達成
https://www.buntobi.com/articles/entry/news/021853/



【ニュース】「旅するマグネット」が四国4県をコンプリート
https://www.buntobi.com/articles/entry/news/021938/



配信元: 文具のとびら

あなたにおすすめ