
手軽に始められるマッチングアプリですが、ライバルが多いなかで自分をよく見せようとするあまり、過剰な出費に走ってしまう人がいます。都内で働くK子さん(仮名・35歳)は、アプリでの出会いを有利に進めるため、プロによる写真撮影や高額な美容医療、数万円の洋服やコスメなどに次々とクレジットカードで課金。その結果、気づけば借金は60万円に膨れ上がり、婚活どころではなくなってしまいました。婚活に過剰な資金を投じて後悔した30代女性の事例を紹介します。
マッチングアプリで勝つためにひたすら課金
「最初は、アプリの月額料金くらいしかかからないと思っていました」
都内のメーカーで働くK子さん(仮名・35歳)は、マッチングアプリの残酷な現実を目の当たりにしました。30代半ばになり本格的に婚活を始めたものの、希望する条件の男性からのアプローチはまったくありませんでした。
「普通の自撮り写真じゃ、まったく相手にされないんです……」
年齢の壁を痛感し焦りを感じたK子さんは、ネットの婚活コラムで見た「まずは外見とプロフィール写真に投資すべし」という言葉を鵜呑みにします。
「まずはプロのカメラマンに3万円払って、自然な笑顔のプロフィール写真を撮ってもらいました」
さらに、自分に似合う服を知るため、3万円のパーソナルカラーと骨格診断を受講。そこでおすすめされた数万円のワンピースやコスメも、K子さんは次々と購入していきました。
「迷わずクレジットカードで買ってしまいました。実際、外見に投資したことでマッチング率は上がったんです」
しかし、一度お金で解決する味を占めてしまったK子さんの課金は、そこで止まりませんでした。
「もっと綺麗になれば、条件のいい男性から選ばれるはず」
そう思い込んだK子さんは、美容皮膚科で15万円する医療ハイフとシミ取りのコースを契約。さらに、アプリ内の検索を有利にするためのプレミアムプランにも毎月課金するようになっていました。
リボ払いの返済に追われる婚活の末路
K子さんの毎月の手取り額は約26万円です。一人暮らしの家賃と生活費を払えば、毎月自由に使えるお金は限られています。次々と美容や服飾費につぎ込んだ結果、クレジットカードの支払いはすぐに給料の額面を超えてしまいました。
「一括では払えなくなり、支払いをすべてリボ払いに変更したんです」
毎月の引き落とし額は一定になるため、最初は安心していました。しかし、手数料は雪だるま式に増えていきます。半年後、恐る恐るクレジットカードの利用明細を確認すると、残高は約60万円にまで膨れ上がっていました。
「背筋が凍りました。毎月返済しても、ほとんどが手数料に消えて元本が減らないんです……」
デート代を捻出するのも苦しくなり、婚活にも悪影響が出始めました。「男性とご飯に行っても『今日は奢ってもらえるかな』と、相手の財布ばかり気にするようになってしまって。純粋に内面を見ることができなくなりました」
K子さんは現在、アプリを退会して婚活をお休みしています。食費などの生活費を極限まで切り詰め、休日はお金を使わないように一日中家で過ごしながら、借金の返済に充てる日々です。
身の丈に合わないクレジットカードの課金を重ねたことを、K子さんは深く後悔しています。
