「今の暮らしが一番しっくりくる」東京から広島へ。程よさが心地いい福山市は“選択肢”に溢れた街だった。

「今の暮らしが一番しっくりくる」東京から広島へ。程よさが心地いい福山市は“選択肢”に溢れた街だった。

福山市で見つけた「選べる暮らし」

室井: 実際に暮らしてみて、どんな変化がありましたか。

井上: 一番は、“選択肢が広い”と感じたことです。

室井: 地方は選択肢が少ない、という声もよく聞きますが逆なんですね!

井上: 私もそう思っていました。でも違いました。家も車も価格帯が幅広く、自分に合うものを選べます。“買えない”のではなく、“無理に買わなくていい”という感覚です。

室井: 生活コストの面でも変化はありましたか。

井上: あります。家賃や食費など日常の生活コストが抑えられる分、旅行に行きたいと思えば思った時に行けます。節約して我慢して、ではなく、自然と余裕が生まれる感じです。

室井: 余裕、ですか。

井上: はい。「旅行に行きたければ行けばいい。帰ってきたら、ほっとする」。この感覚があるのは大きいです。

室井: 福山市は食の面でも魅力だとお聞きしました。

井上: そうですね。釣り好きな方から新鮮でおいしいお魚をいただいたり、家庭菜園の野菜を分けてもらったり。自分でも料理が好きなので、日々のごはんが楽しいんです。以前都会で暮らしていた時には取り寄せていたような食材が、普通に手に入る。しかも無理のない価格で!

室井: 食の充実…それは確かに豊かですね。

山に詳しい地域の方からもらった育ちすぎたたけのこ。「塩漬けにして、自家製メンマにした」と井上さん

井上: それに、雪がほとんど降らないので、冬の出費も少ないです。スタッドレスタイヤが不要なのは、意外と大きいですよ。

室井: 雪が降らないのはいいですね。日々の忙しさはどうでしょうか。

井上: 忙しい日はあります。でも、忙しさに飲み込まれる感覚はありません。仕事が終わったあとに、「今日はどう過ごそうかな」と考えられる余白があるんです。料理をする日もあれば、誰かと食事に行く日もある。その日の気分で選べる。その自由さが、いまの私にはちょうどいいですね。

室井: “ほどよさ”という言葉がぴったりですね。

井上: そうなんです。田舎すぎたら私は福山市に飽きていたかもしれません。でも、決して娯楽がないわけじゃない。自然もあり、お店もたくさんある。私にとっては、この“ほどよさ”こそが最高の選択肢なんです。

芋ほりを楽しむ井上さん

「一ぺん、環境を変えてみればいい」生きづらさを感じている人へのエール

室井: いま、都市で働きながら生きづらさを感じている人に、どんな言葉をかけたいですか。

井上: 「一ぺん、環境をガラッと変えてみるのはいいよ」と言いたいです。今の場所で少しずつ変えようとしても、シームレスに物事は変わりません。通勤時間の苦痛や、自分を見失うような忙しさは、場所と仕事を変えることでしか断ち切れない。だけど、「唇から血が出るほど歯を食いしばって頑張る時期」が人生には何度かあると思っていて、都会での経験は決して無駄にはならないですよ。でも、頑張れなくなった時に逃げる場所はあってもいい。福山に来てみて、「やっぱり都会がいい」と思ったら戻ればいいんです。もし福山に来るなら、私がいるから大丈夫(笑)。移住の不安を払拭してあげたいし、面白いコミュニティも紹介できます。

室井:なんて心強いんだ!(笑) 以前、移住者の視点で複数の方と本音で語り合いながら福山市の魅力について深堀しつつ伝えていくセミナーに出ていらっしゃいましたよね。

井上: はい。「地域の仕事“ホンネ”サロン」というセミナーに登壇しました。実際に福山市で暮らす人たちと率直に話す場をつくりました。良いところだけを切り取るんじゃなくて、不安や戸惑いも含めて地方移住の本音の話を共有する時間でした。

▽「地域の仕事“ホンネ”サロン 福山市」のアーカイブ動画は、こちらからどうぞ

室井: あの時間は、まさに“選択肢を具体的に見せる場”でしたよね。

井上: そう思います。移住って、良い面だけを切り取ると理想論になってしまう。でも実際は、迷いや不安も含めて現実です。だからこそ、実際に暮らしている人の言葉をそのまま聞ける場は大事だと思っています。きれいごとではなく、生活の解像度が上がると、自分の中で判断できる材料が増えるんです。

室井:最後に、福山市での暮らしをひと言で表すならなんでしょうか。

井上:「今の暮らしが一番しっくりくる」ですね。選択肢があるから、無理をしなくていい。自分のペースで選び続けられることが、いちばんの安心だと思います。

音楽フェスでの一枚

室井: 生活に余白があるからこその選択肢、だったのですね。今日は、選択肢という言葉の意味を改めて考えさせていただきました。井上さんが選び続けてきたことの積み重ねが、「今が一番しっくりくる」という言葉につながっているのですね。もし今、どこかに暮らしの違和感を抱えている人がいるなら、選択肢が増える場所を探してみるのも一つかもしれませんね。本日はありがとうございました。

配信元: Nativ.media

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