◆「やさしさ」の種類がいくつもあることを知らない
鈴木さんのヒアリングからわかったことは、女性との会話は基本的に聞き役になること、そして女性の話に共感すること・否定しないこと、また女性の要望はできるだけ叶えてあげること――そういった部分に配慮していることがわかりました。たしかにそのように接すれば、「やさしい人」「良い人」という印象を持ってもらえるでしょう。
しかし、おそらく鈴木さんは「やさしさ」の本質がわかっていないのです。
まず「やさしさ」にはいくつかの種類があります。鈴木さんの言動は「やさしさ」の一種ではありますが、それを実践しただけでは本当の意味で女性が惹かれる「やさしい人」にはまだなれません。
たとえば、相手の女性が間違った考えを持っている場合は、それをきちんと指摘して否定してあげることも「やさしさ」の一種。女性が間違っている場合でなくとも、あえてその女性とは違う意見を伝えて、多様な価値観を示してあげるのも「やさしさ」の一種です。
また、聞き役に徹するだけでなく、ときには積極的に自分の話をして会話をリードすることも「やさしさ」の一種。女性の要望を聞き入れるだけではなく、ときには女性が思いつかないようなエスコートをして、想定外の楽しさを与えてあげることも「やさしさ」の一種です。
◆「良い人」→「どうでもいい人」と思われた可能性
このように「やさしさ」の種類は多く、そのときどきで目の前の女性に合うベストな「やさしさ」を“発動”できると、“やさしい男はモテる”状態になれるでしょう。本当に“やさしい男はモテる”を目指すなら、TPOに合わせて適切に「やさしさ」の種類を使い分けるべきなのですが、鈴木さんはそもそも「やさしさ」にいくつも種類があることを知らず、バカの一つ覚えで1種類だけをゴリ押ししていた状態でした。
しかも、鈴木さんの「やさしさ」は王道と言えば王道ですが、裏を返せば誰もが知っているもっとも“手前”にあるイージーな種類なので、競合する男性たちとの差別化をつけづらいもの。
王道ゆえにその1種類だけでも「やさしい人」「良い人」という印象を抱いてもらえますが、デート相手の女性からすると不満はないが満足もなく、恋愛に必要な驚きも刺激もないのでしょう。
鈴木さんのために率直に苦言を呈するなら、「つまらない人」や「退屈な人」と思われてしまった可能性は否めません。
“自分の意志がないYESマン”のようにネガティブなイメージも抱かれ、女性たちからは「良い人」→「どうでもいい人」と思われてしまっていたのかもしれません。

