地方で紹介すべきは「王道ではない…」。他書に類を見ない選出ポイント

「第二の故郷とまでは言わないが…」と笠原さんも馴染み深い“博多”では、ある店の「おむすび」を紹介
また、数えきれない出張メシの中から、笠原さんが選出したポイントの基準にご注目。
「自分の中で強烈なインパクトが残っている料理はもちろんですが、例えば博多ならベタに豚骨ラーメンなど名物を追いかけるのではなく、ある人気居酒屋の「おむすび」を取り上げたり、あえて王道でないものを多く紹介しています。当然、名物も含めて書いた部分もありますが、やっぱり出張が多い人にとっては、こういった情報が新鮮で嬉しいですよね」

ピンチョス発祥の地とされるサン・セバスチャンで着想を得た『笠原流ピンチョス三種盛』も披露
また、日本のみにとどまらず、スペイン北部の美食の街、サン・セバスチャンでは、バスク地方の串刺しのつまみ「ピンチョス」などさまざまな料理を紹介。笠原さんが撮影した臨場感あふれる写真と丁寧なコメント付きで、カラー16ページにわたってまとめられた「食い倒れガイド」も必見! サン・セバスチャンを目指す人にとっては、この章のためだけに手に取る価値がありそうです。
“出張文学”なる新たなジャンルを確立

2026年1月21日に発売された新刊『うまい旅 笠原将弘のあちこち出張日記』(光文社)
プロの視点で薦める充実のグルメ情報に、再現可能でありながらきちんと“物語”を帯びた料理。それらを出張先で笠原さんに紹介する“出友(しゅっとも)”と呼ばれる仲間たちの存在も含め、旅と食の魅力が余すところなく詰め込まれた本書は、“出張文学”なる新たなジャンルといえます。
「僕みたいに出張が多い人には、『笠原が行ってた店あったな』と使ってもらえたら嬉しいですし、逆に『なかなか旅に行けない』という方や子育て中のお母さんたちには、読んで旅した気分になってもらえたら」と笠原さん。

イベント後にはサイン会も
最後は神妙な面持ちで「ゆくゆくはシリーズ化して、最終的には映画化を狙います(笑)」とにやり。そんな軽妙洒脱な姿勢とともに、本書の今後の展開にも期待が高まります。
