※本記事は『WBC 2026 史上最強「侍ジャパン」再び パーフェクトデータブック』より抜粋したものです。

◆日本の連覇はドミニカ戦次第
「私が若い頃は野球大国とまではいえなかったですけど、ここ10年ぐらいですかね? たくさんのベネズエラの選手が活発にメジャー入りするようになりました。いまや、どのチームにもベネズエラ国籍の選手が所属している。スター選手を輩出というか、もう『スーパースター』と呼ばれる存在の選手が何人も活躍していますし、近い将来、殿堂入りするであろう選手もいる。国内にも未来のスーパースター候補生がゴロゴロいますから、今のベネズエラのチームは普通にやれば、相当、強いチームなんですよ。普通にやれれば、ね……」2026年1月3日、アメリカがベネズエラを爆撃し、ニコラス・マドゥロ大統領を拘束するというまさかの事態が発生。ラミレスに話を聞いた1月中旬の段階では出場メンバーがまったく決まっておらず、どれだけのメジャー選手を招集できるのかはまったく不透明な状況。いわゆるドリームチーム結成は絶望的ともいわれている。国際情勢の流れ次第では出場すら危ぶまれるのではとも囁かれ、とてもじゃないが「普通にやれる」環境ではなくなってしまった。
「ただ、普通にやれたとしても優勝争いは難しいかな。やっぱり同じPOOL Dにいるドミニカが強すぎるんですよ。私は直近のドミニカの試合も見ていますけど、正直、ドミニカはアメリカにすら負けることがまったく想像できないレベルなんですよ。一番の優勝候補じゃないですかね。ただ戦力がすごいだけでなくて、選手たちも『WBCで優勝するんだ!』というパッションが非常に大きくなっているのが伝わってくる。おそらくドリームチームで乗り込んでくると思います。
日本は準々決勝か準決勝でドミニカと当たることになるんですが、ここが連覇に向けての最大のハードルになると思いますね。ちょっと言いにくいですけど、日本はかなり苦戦を強いられるでしょう。逆にここでドミニカに勝つことができれば一気に日本の優勝の可能性が高まってくる。もう70%以上の確率で日本が世界一になるんじゃないかな。
私は侍ジャパンの大ファンなので(笑)、連覇してくれることを心から願っていますが、すべてはドミニカ戦次第になってくるでしょう」
◆盤石な投手陣。注目するのは誰?
厳しい見解を示すラミレスだが、侍ジャパンの実力の高さは認めている。「もちろん前回のチャンピオンですからね。とくにピッチングスタッフは素晴らしい。メジャーで大活躍している山本由伸が出場するのは、もちろん大きいですけど、今回はベテランの菅野智之の存在もポイントですね。投手陣のまとめ役になってくれるはずですから。それに前回大会に出場していた巨人の大勢にも注目したい。前回の出場で得た経験値を生かしてくれたら、面白い存在になると思います。日本のピッチャーはとにかくコントロールが素晴らしいし、投げるテンポもいい。クレバーな選手が揃っているだけでなく、ほとんどの投手が落ちる変化球を得意としている。これは外国人、とくにラテンアメリカ勢が苦手としている傾向なので、大量に失点することはそんなにないはず。
大谷翔平は投げないですよね? ドジャースは投げさせたくないでしょ。シーズン前にリスクが大きすぎるよ(笑)。でも、今、名前を挙げたメンバーがいれば、大谷がいなくても十二分に戦えますよ。むしろ重要なのはキャッチャーですね。これだけのメンバーをしっかりとコントロールできるキャッチャーがいてくれたら、さらに投手陣は鉄壁になる。昨年、ケガをしてしまっているし、今回は出られるかどうかわからないけど、私は甲斐拓也のようなキャッチャーが適任だと思うけどね(甲斐は今回のWBCには不出場)」

