【国際女性デー】シャーリーズ・セロンが伝える南アフリカの女性たちの声。癒やしが未来をつくる

【国際女性デー】シャーリーズ・セロンが伝える南アフリカの女性たちの声。癒やしが未来をつくる

すでにある声を増幅させ、好転させるのが私の役割

俳優として世界的な成功を収めたシャーリーズ・セロン。生まれ故郷・南アフリカで続けてきたCTAOPの活動は、声を持たない人々の現実を社会に届けるためのもの。その原点と、未来への視線を語ってくれた。

CTAOP
©Paola Kudacki/Dior Beauty

──CTAOPはどのように始まったのですか?

2007年に、HIV/エイズの分野から活動を始めました。当時は世間に正しい知識がほとんどなく、その無知が大きな恐怖を生んでいました。アメリカに移ってから、多くの解決策が存在していることを知ったけど、それらはアフリカには届いていなかった。すでにHIVに感染している人への緊急的なケアはあっても、予防に対して時間やエネルギー、資金を本気で投じる動きはほとんどなかったのです。エイズによって、ひとつの世代が失われました。だから私たちは明確なビジョンを掲げました。それは若い人たちに情報とリソースを届け、自分自身の命を守れるようにすること。それが、すべての出発点でした。最初の一歩を踏み出したのは、自分が“効果的な行動ができる立場”にいると気づいたから。でも実際に動いてみると、大きな理想を抱いていた自分たちが“バケツの中の一滴”にすぎないと実感することに。CTAOPのエンブレムである「一滴と波紋」は、その思いを象徴しているのです。

──あなたの知名度は、CTAOPの活動にどのような影響を与えていますか?

ポジティブな面とネガティブな面があります。セレブリティが関わると、物事が真剣に受け止められにくくなることも。でも与えられた舞台を使い、CTAOPを通じて聞いた声や物語を広めるのが私の役割だと思う。現場では、女性リーダーたちが非常に困難な仕事をしているからこそ、彼女たちには代弁者が必要なのです。味方は、多ければ多いほどいいから。南アフリカのような場所で育ち、目の前にある不必要な苦しみを見続けていれば、何かをせずにはいられません。私の活動の出発点は、女性の権利でした。30年前、南アフリカは“世界で最もレイプが多い国”と呼ばれていました。それで、私は反レイプ・キャンペーンに関わり、大きな議論を巻き起こしました。それが国際的に報道され、実際の変化につながった。そのとき、自分は前に出るのではなく、すでにある声を増幅させる役割を担えるのだと理解したのです。

──CTAOPがユース・リーダーシップ・プログラムを立ち上げた理由は?

私にとって、特に大切なプログラムのひとつです。可能性は、どこにでも存在する。社会の根幹を変えたいのであれば、闘う意志を持つ人たちを育てることから始める必要がある。私たちはそこに、未来があると考えています。

──ルシンダが作った安全な居場所は、地域の犯罪率も下げたそうですね。

それは、人々が“誰かが自分を気にかけている”と感じられるから。多くの暴力は、“誰も見ていない”という感覚の中で続いていきます。安全な場所があり、誰かが声を上げていると分かれば、空気は変わる。これは、コミュニティ全体に作用する包括的なケアの構造だと思います。

──CTAOPに関わり続けることで、あなた自身は変わりましたか?

私はもともと平穏無事な日々を生きてきたわけではありません。現実を直視し続けると、問題の大きさに圧倒されてしまうこともある。CTAOPは、そう感じずにいられる道を私に与えてくれました。世界にはひどいことがたくさん起きている。でも、自分が“効果がある”と分かっている行動ができれば、それはとても希望のあること。希望がなければ、人は生きていけませんから。

──南アフリカ、そしてCTAOPに望む未来は?

南アフリカが、本来持っている可能性を生かせる国になること。それが私の願いです。この国は、信じられないほど美しく、驚くほど強く、特別な存在です。苦難に耐え抜きながらも、暗闇の中で光や希望を失わない人々が、ふさわしい未来を手にすることを願っています。そして、それが一日も早く訪れてほしいと思っています。

──女性のリーダーシップやシスターフッドも、その一部ですね?

もちろんです。私たち女性は人口の半数を占めています。団結すれば、計り知れない力になる。正しい思いを持ちながら、どこから関わればいいのか分からない女性は少なくない。CTAOPを知ることで、行動につながる入り口が見えて、シスターフッドの一員になることができる。あなたにも、きっとできることがあるはずです。

・女優から社会活動までパワフルに生きる シャーリーズ・セロンにとって“香り”とは?

配信元: marie claire

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