老いると、死がだんだんなじんでいく

100年も生きていたら、人が死んだからといって、いちいちショックを受けていたらキリがありませんから、“次は私の番だな”と思うだけ。そうやって死というものがだんだんなじんでいくのが、老いるということなのでしょうね。――ハルメク2024年3月号より
最後まで自分を律して死に臨む
死んで全部おしまいになるならいいけれど、私はおしまいじゃないと思っています。死後の魂について、私なりに書物を読み、勉強した結果、死んだら物質である肉体はなくなるけれど、魂は残ると考えるようになりました。その魂の行き先は、今生での生き方や魂のありようによって決まります。
だから老後は、欲望や恨みつらみといった情念をなるべく減らして、最後まで自分を律して死に臨むということが大切なんじゃないかと私は思っているんです。――ハルメク2022年11月号より
年とともにエネルギーが衰えるのは神様から与えられた恩典
ありがたいことに、年を取っていくと欲望は自然となくなっていきますね。だって若い頃は、肌もピチピチしていて、髪もふんわりあって、より美しくなりたいという欲望を持つでしょう。でも90歳を過ぎてごらんなさい。どんなに抗ったって、どうしようもないことばかりですからね。
年を重ねるごとにエネルギーが衰えていくのは、やっぱり神様が人間に与えられた恩典だと思うんです。そうしてなるべく欲望を消して死後の世界に赴く。最後の修行を私もしているところです。――ハルメク2022年11月号より
構成=五十嵐香奈(ハルメク編集部)、撮影=中西裕人
※写真はすべて掲載当時のものです。
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年8月号を再編集しています。

