シルパトは“非効率な快楽”。並んで空振りしても、35歳女性がボンボンドロップシールにハマる理由

シルパトは“非効率な快楽”。並んで空振りしても、35歳女性がボンボンドロップシールにハマる理由

◆絶望からの武者震い……たまごっちゲットまでの一部始終

 店頭に並び始めると思しき日、筆者は9時前には渋谷に到着し、①大手量販店に並んだ。もちろんその時点では、シール自体の入荷は不明だ。それでも、100人近くが並んでいた。「出遅れた」と感じるも、いったん並ぶ。

②別の大手量販店で整理券配布があるとの情報を得て、列から抜ける。しかし、配布は終了していた。の列に戻ることもできない。絶望。

③大手雑貨店でたまごっちが販売されていると聞きつけ、急いで向かうも、売り切れ。

 もう今日は無理か……と諦めかけるも、普段はなかなか入荷しない、各地の雑貨店でたまごっちが続々と出現しているという。

 もしやと思い急いで電車に乗り、数駅先のそこまで人が多くなさそうな店舗に向かうと、そこには輝くたまごっちシールがあったのだ。見つけた瞬間にサウナよりも発汗し、背中を伝う。レジに持っていく道中も、初めて見るシールに武者震いが止まらなかった。

 ようやくカフェに入って一息つき、たまごサンドを食べ、インスタストーリーに「たまごっちゲット」と自慢の投稿。何度もシールを見返す。微笑むまめっち。かわいいみみっち。

こんなにも嬉しい買い物体験は久しぶりだった。

◆“おすそわけ”“交換”で幸せに浸れる

 人にプレゼントして喜んでもらえることも、シルパトを後押ししている。

 上司から「娘がシールが手に入らないと嘆いている」と相談されれば、シール帳に貼り終えた余りのボンドロを数種類組み合わせて“おすそわけシート”を作る。親戚の子どもの誕生日には、100円ショップで売っているミニミニシール帳にボンドロをたくさん貼り、お気に入りのキャラだというクロミのキーホルダーをつけてプレゼントした。

 彼女たちからは「ちょううれしいです」と大歓喜の手紙が届き、何度も読み返して嬉しい気持ちになった。

同僚の子どもたちにボンドロをおすそわけすると、お礼の手紙が届いた
 お金さえ払えば翌日にはほしいものが届く現代の子どもたちが、こんなにも歓喜するモノはなかなかないかもしれない。

 筆者自身も、シールの希少性はもとより、ぷっくり感と輝き、儚いラメ感が唯一無二のかわいさで、ハイクオリティなシールだと重々理解しているからこそ、苦労して手に入れてよかった、あげてよかったと心から思えるのだ。


配信元: 日刊SPA!

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