私の人生、なんだったのか…バブルを駆け抜け、資産1億円の“本物の富裕層”になった68歳・往年の生保レディー。年金事務所で脱力した老後に受け取る「唖然の年金額」【FPが解説】

私の人生、なんだったのか…バブルを駆け抜け、資産1億円の“本物の富裕層”になった68歳・往年の生保レディー。年金事務所で脱力した老後に受け取る「唖然の年金額」【FPが解説】

バブルの熱狂のなか、顧客に「安心」という名のお守りを手渡してきた生保レディーたち。しかし、トップセールスとして華々しく活躍した彼女たちが、自身の受給額を前にして思いがけない現実に直面することがあります。本記事ではFPオフィスツクル代表の内田英子氏が、Aさんの事例とともに、キャリアの転換点に潜む年金の落とし穴について解説します。※本記事で取り上げている事例は、複数の相談をもとにしたものですが、登場人物や設定などはプライバシーの観点から一部脚色を加えて記事化しています。読者の皆さまに役立つ知識や視点をお届けすることを目的としています。個別事例の具体的な取り扱いは、税理士・弁護士・司法書士など専門家にご相談ください。

バブル期を駆け抜けた、やり手営業

Aさんは現在68歳。彼女のキャリアスタートは1980年代半ば、大手生命保険会社に入社しました。当時はバブル景気の真っ只中。企業も個人も保険に加入する意欲が高く、成果報酬型の給与体系のもと、Aさんの月収は100万円を超えることも珍しくありませんでした。

しかし、バブル崩壊後、会社の方針が転換。40代半ばでAさんは大きな決断を下します。組織を離れ、保険代理店として業務委託契約を結ぶ「個人事業主」への転身です。顧客基盤を武器に、50代になっても月収80万円前後を維持。若いころから加入していた個人年金保険や養老保険も功を奏し、リタイア時には金融資産は約1億円に達していました。

年金通知書を見て、絶句した日

Aさんが65歳になる3ヵ月前、年金請求書が手元に届きました。

「いよいよ年金がもらえるようになったのね」

Aさんはすでに報酬比例部分の年金を受け取っていましたが、国民年金の受給は65歳から。「いくらくらいもらえるのかしら。会社員だった期間もそこそこ長いし、きっと増えるはずよね」楽しみに思いながら、年金事務所へ足を運びました。

ところが、年金事務所で受け取れる年金額を聞いたとき、Aさんは絶句します。年金額は月額約12万円、手取りにすると10万円程度。もちろん個人事業主が会社員と比べて年金額が少ないことは承知していましたが、想定よりもかなり少なかったのです。Aさんには年金以外にも金融資産があるため、年金がなければ生活に困るわけではありませんが、内心年金を楽しみにしていました。

「年金は長く働いてきたご褒美に」「これまでの働きはなんだったのか」過去のキャリアが一気に思い起こされ、前身の力が抜けていきました。

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