一部インド人観光客の“素行の悪さ”が各国で問題視されているワケ。タイでは「インド人お断り」の張り紙、国際線CAもマナーに嘆き

一部インド人観光客の“素行の悪さ”が各国で問題視されているワケ。タイでは「インド人お断り」の張り紙、国際線CAもマナーに嘆き

◆国際線CAが嘆くインド人のトイレ問題

Xで拡散している、タイ国内の飲食店で撮影されたという「インド人お断り」の張り紙
 では、日本ではどうか。日本政府観光局の推計によれば、25年のインド人訪日客数は前年比35.2%増の約31万5100人と過去最高を記録し、急増中。京都市内のホテルに勤める従業員はこう述べる。

「まだ富裕層が多く、チップもくれるので感じはいいですよ。でも一度だけ、十数人の集団が午前中にチェックアウトしたあと、ロビーのソファを占拠し、7時間くらい居座っていたことがありました。他の宿泊客からクレームもあったので、注意すると『深夜便だから』と言うんです。レイトチェックアウトするお金を節約したかったんでしょうね……」

 日本国内では、今のところインド人による派手なトラブル報告はあまりない。しかし、“水際”ではすでに問題が起きているようだ。国際線に乗務する日本の航空会社のキャビンアテンダントはこう明かす。

「国際線で一番乗りたくないのがインド路線。まずとにかくトイレが汚くなる。用を足した後に水でお尻を洗う習慣のある人が多いので、トイレは常に水浸しになるんです。それ以外にも、ビジネスクラスへの勝手な席移動や執拗な座席交渉も多くトラブルが頻発するので、他路線よりも手間がかかる印象です」

◆お金を払う人には従順な社会

 旅行情報サイト「トラべルボイス」によると、インド人の海外旅行者数はコロナ禍以降、年間8%で増加しており、28年までに3900万人に達すると予想されている。彼らとうまく付き合うにはどうすればいいのか。インドで観光マーケティングも手掛けるBRANDit Japanのカントリーマネージャー・大瀧直文氏はこう話す。

「現在、インドから盛んに海外旅行に出掛けているのは、富裕層と年収300万円以上の上位中間層です。その比率は1:2程度ですが、今後はインドの経済発展に伴って、後者の割合が増えていくものと見られます。旅慣れている前者がトラブルを起こすことはほぼありませんが、後者は海外旅行の経験がまだ浅い人が多く、自分の国の常識が海外でも通用すると思っている。インドはお金を払う人に対しては従順な社会で、例えばホテルのビュッフェでシェフを呼んで、そこにない料理を作らせるような要求をしても『イエッサー』で対応してもらえたりする。それを海外でもやってしまうので、結果としてトラブルとなってしまうこともあるのです」

 では、どのように「おもてなし」をするべきか。

「『とりあえず主張してみよう』というのが彼らのスタイルですが、相手と議論になったり、その結果、自分の主張が通らなかったりしても、あまり根に持たないところがインド人の良いところです。まずは彼らの求めていることを聞いて、意に沿えない理由を説明すれば、納得してくれることがほとんどです」(大瀧氏)

 7%台という高い経済成長率を維持し、日本との関係も良好なインド。「台湾有事発言」で訪日中国人が激減するなか、観光立国を進めるうえで、インド人観光客は今後ますます無視できない「お客様」になっていくだろう。それだけに、彼らとは腹を割った付き合いをしたいものだ。

大瀧直文氏
BRANDit Japan・カントリーマネージャー。国内外の広告業界で20年の実績を持つ。5年間のインド駐在を経て同国における観光マーケティングに精通。JNTOデリー事務所や日系企業のメディアキャンペーン、クリエイティブ制作など多数プロデュース

(取材・文・撮影/SPA! インバウンド取材班)

配信元: 日刊SPA!

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