「黒字リストラ」に待っている過酷な現実
東京商工リサーチの「2025年 上場企業『早期・希望退職募集』状況」によると、上場企業による「早期・希望退職募集」の人数は1万7,875人に達したことが明らかになっています。この数字の裏側には、コダマさんのように「応募しなかった人たち」の存在があります。
このデータで特徴的なのは、募集企業の多くが「構造改革」や「事業ポートフォリオの見直し」を掲げている点です。これは、会社の方針に合わない人材、特に高コストな中高年社員を排除したいという意思表示であると推測できます。
企業側にとって、早期退職に応じなかった社員は「変わる気がないコスト」と見なされるリスクがあります。その結果、コダマさんのようにリストラ対象外の部署へ追いやられたり、極端な降格人事を受けたりする、「追い出し部屋」的な処遇を受けるケースも少なくありません。
「早期退職=危険」「残留=安全」という図式は、もはや過去のものです。提示された割増退職金は、その後の社内での厳しい扱いを避けるための「手切れ金」としての意味合いも含んでいることを、知っておく必要があるでしょう。
[参考資料]
東京商工リサーチ「2025年 上場企業『早期・希望退職募集』状況」
