乗り越えるべき壁と、二人が描く未来
しかし、二人の思いの前には、現実的な課題が横たわっていた。
「長期の滞在となると、どうしても『住む場所』の問題が出てきてしまって…」と奥野さんが切り出す。
2週間のシェアハウス事業とは違い、数ヶ月単位となると滞在先の確保は容易ではない。
Iさんも「うちの家に泊まってもらうことも考えたけど、お互いのプライベートを考えると、ね…」と、もどかしそうに言葉を続ける。
どうすれば、この課題を乗り越えられるだろうか。
沈黙が流れたその時、Iさんがふと顔を上げた。
「そういえば、僕も以前マンスリーアパートを使ったことがあるけど、あれは快適だよ。家具も家電も付いてるし」。

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さらに、彼は力強い提案を重ねた。
「もし奥野さんが本気で今年の夏も来てくれるなら、少し時給を上げてもいい。
それで少しでも家賃の足しにしてもらえたら…」。
その言葉に、奥野さんの表情がほんのりと柔らかくなる。
「ありがとうございます。
なんだったら、Iさんのお庭にテントを張らせてもらってもいいですよ(笑)」。
冗談交じりの言葉に、二人の間に和やかな笑いが広がった。
それは、単なる移住の相談ではない。
人と人が繋がり、互いを思いやりながら、未来を共に作ろうとする温かい時間だった。

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未来を紡ぐ、確かな一歩
移住や二拠点生活は、人生の大きな決断だ。
しかし、それは一人で成し遂げるものではないのかもしれない。
地域の人の温かさに触れ、信頼できる誰かと出会うこと。
そんな確かな一歩の積み重ねが、やがて「暮らし」という名の道を作っていく。
奥野さんとIさんの挑戦は、この鳴門の地で、また新しい可能性の芽吹きを感じさせてくれた。
過去の奥野さんの記事はこちら
【徳島県鳴門市】地域密着型お試し移住生活で描く、『移住へのビジョン』~半農半Xシェアハウス事業体験レポート vol.14
鳴門市でみつけた、人生の道しるべ~半農半Xシェアハウス事業体験レポートvol.12
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